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【鉄について学ぶ】世界遺産のまち・釜石「鉄の週間」 来年で登録10周年 岩手

12月1日は1857年、日本で初めて洋式高炉で鉄鉱石を用いた「鉄の連続生産」が釜石市の大橋高炉で成功したのを記念し、「鉄の記念日」に指定されています。釜石市は「鉄の記念日」を中心とした前後1週間を「鉄の週間」とし、市内で鉄に関するさまざまなイベントを行っています。釜石支局・柳田記者の取材です。 このうち、「鉄の歴史館」では日本の製鉄産業の転換点となった1894年にスポットを当てた展示が行われています。 この時期は、大橋高炉から鉄の生産が引き継がれていた橋野鉄鉱山が終えんを迎え、木炭からコークスに燃料を切り替えて生産量が増えるなど、製鉄に関係する変化を紹介しています。 また、鉄に関する書籍を集めた展示を行っている釜石市立図書館は1日、市の世界遺産室・森一欽室長による教養講座を開きました。 講座のテーマは、来年の7月、世界遺産登録から10周年を迎える「明治日本の産業革命遺産」についてです。 釜石市を含む8つの県11の市で構成される世界遺産「明治日本の産業革命遺産」について各都市の説明を行いました。  釜石市世界遺産室 森一欽室長  「きょう12月1日です。鉄の記念日。橋野の前に大橋ていうのが先にできています。今の釜石鉱山の所ですね。ただそっちの本物がないので世界遺産にならず、本物が残っている橋野がなったという形になった。橋野が一番(古い)だよねという人が結構いるんですけど実際には12月1日のきょう『鉄の記念日』ですけど、これに起因するのは橋野ではなく大橋の方になります」 1日は、市民など18人が参加。あらためて、橋野鉄鉱山が世界遺産の構成資産に入った経緯や、釜石市の製鉄の歴史について学んでいました。  受講者  「(世界遺産に登録された2015年は)震災の半ばのあたりぐらいだったから、今ようやくゆっくりと見ています。いや、おもしろいですね。おもしろくて聞きたいところがいっぱいあって、釜石という知っているようで知らない街なので、そこらへんも詳しく知りたいなと」 釜石市は、今後も展示などを企画し、市民に理解を深めてもらう活動を続けることにしています。

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