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【気象予報士】盛岡周辺の大雨原因 秋雨前線・台風・岩手の地形が影響

2024年8月28日 19:39
【気象予報士】盛岡周辺の大雨原因 秋雨前線・台風・岩手の地形が影響
ウェザーニューズ 山上 和浩 気象予報士
「27日の盛岡周辺での記録的な大雨の原因は、秋雨前線と台風10号からの湿った空気と、岩手県の地形が影響しています。秋雨前線が東北付近にかかり、台風由来の暖かく湿った空気が岩手県付近に流れ込みました。」

 27日の午後5時から7時までの雨雲の様子です。盛岡の上空に、発達した雨雲が次々に発生して列をなしました。数時間にわたってほぼ同じ場所を通過、停滞する「線状降水帯」です。

山上和浩 気象予報士
「岩手県の地形の影響で、日本海、秋田方面から流れ込んでくる風と、南から北上盆地を通って吹く風が、ちょうど盛岡付近に集まりました。2種類の風がぶつかりどうなるかと言いますと、上に逃げるしかなく上昇流が発生します。上昇流が発生すると、積乱雲が発生するので、1時間に100ミリ近い猛烈な雨が降ったのではと推測されます。」

 またこちらは、28日午前9時半の土の中の水分量です。盛岡市付近は、濃い青で120ミリ以上、一部では黄色で180ミリ以上の所があります。

山上気象予報士
「現在もかかっている秋雨前線は、29日もかかり続ける見込みです。さらに、遠くにある台風10号がだんだんと北上することで、29日の夜以降、台風からの湿った空気が県内に流れ込みやすくなるみこみです。特に猛烈な雨が降った盛岡周辺は地盤が緩んでいるのでここ2~3日は特に土砂災害のリスクが高くなっているので引き続き警戒が必要です。」