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【本州最東端】魹ヶ埼灯台改修始まる 70年以上にわたり三陸の海を照らし続けた巨大レンズ交換へ 岩手・宮古市

2025年2月14日 18:34
【本州最東端】魹ヶ埼灯台改修始まる 70年以上にわたり三陸の海を照らし続けた巨大レンズ交換へ 岩手・宮古市

 本州最東端の魹ヶ埼(とどがさき)灯台に太陽光発電やLEDが導入されることになりました。三陸の海を長年照らしてきた巨大なレンズを交換する作業が14日から始まりました。

 本州最東端、宮古市重茂に立つ魹ヶ埼灯台。災害に強い灯台にする工事が14日から始まり、長年使われてきた巨大なレンズは役目を終えることになりました。

 魹ヶ埼灯台は、123年前の1902年、明治35年に設置されましたが、太平洋戦争でアメリカ軍により破壊されました。その後1950年に再建され、以降70年以上にわたり三陸の海を照らし続け、行き交う船の安全を見つめてきました。

 灯台の心臓部ともいえるレンズは、直径およそ1.7メートル重さおよそ800キロの大型「フレネルレンズ」で、電球の光をおよそ38キロ先まで届けます。レンズはガラスで出来ていますが、製造技術が途絶え、ここまで大きなものは現在では作る事が出来ないということです。

 灯台には電線を使って電力を供給してきましたが、台風などの影響でたびたび停電に。その都度、釜石海上保安部の職員が発電機用の燃料を背負い、灯台までおよそ4キロの山道を通っていましたが、今回、電源を太陽光発電に切り替え、電球もLEDへと変更。停電の影響を受けない「災害に強い灯台」に生まれ変わります。

釜石海上保安部 大田 勝郎 次長
「災害とか台風での停電も無くなりますので、365日24時間しっかり船舶交通の安全のために活躍して欲しいと考えております」

 レンズの交換にはおよそ3週間かかり、3月10日からLEDでの運用が始まります。

最終更新日:2025年2月14日 18:34