衆議院選挙 激戦の宮崎2区 自民党と国民民主党の戦い
衆院選・宮崎2区では、自民党県連の会長を務める前職と、前回比例で初当選し選挙区での議席獲得を目指した国民民主党の前職が激しい選挙戦を繰り広げました。
2人は今回の有権者の審判を真摯に受け止め、国政に戻ります。
8回目の当選を果たした自民党の江藤拓氏。
2003年の初当選以来、他の候補に大差をつけて当選してきましたが、今回は自民党の裏金問題に加え、選挙終盤には非公認候補への2000万円の活動費支給問題が浮上。前回の衆院選に比べ、得票数が約2万票減少しました。
(自民党 江藤拓氏)
「不信を抱いている人の信任を得るのは至難の業ですよ。厳しい厳しい向かい風の中の選挙だと痛切に感じながら戦いました。」
宮崎県内では、小選挙区制の導入以来初めて宮崎1区の自民党候補者が議席を獲得できませんでした。
江藤氏は、県連会長として政治の信頼を取り戻したいと話します。
(自民党 江藤拓氏)
「足らざるところを党員・党友・自民党を支持してくださる方に問わなければいけない。まずしっかり現場の声を聞くことから。自民党を支持して損はなかったという県連運営をして党本部に反映したい。」
自民・公明は、2009年の衆院選以来、15年ぶりに過半数を割り込み、厳しい政権運営となります。
(自民党 江藤拓氏)
「自民党も過半数割れをしたということであれば、予算の成立・法律の成立、他党の理解をしっかりと求めていかないと前に国会が進みませんので、国が停滞することは国民の不利益ですから、丁寧に野党の先生方とも胸襟を開いて話をしていこうと思っています。」
(国民民主党 長友慎治氏)
「手取りが増えるという経済政策の先に地元の課題も解決できることがたくさんありますので、そのようなことを一つ一つ訴えて実践していきたい。」
九州比例ブロックで2度目の復活当選を果たした長友氏。
この3年は、宮崎2区の全市町村を駆け回り国政報告会を年に52回開催。
国会では86回の質問に立ち、地元の声を届けてきました。
選挙区での議席獲得を目指した今回、強力な地盤をもつ江藤氏を相手に延岡市では得票で上回りましたが、1万2000票余りの差をつけられ敗れました。
(国民民主党 長友慎治氏)
「素直に言えば壁は高かった。終盤、背中が見えたと思ったんですけど、ある意味、自民に逆風が吹いている中で勝ち切れなかったということは、私にとっては大きな敗北だと思っています。」
国民民主党は、今回の選挙で公示前の7議席から4倍の28議席に躍進。
自公が過半数割れ、立憲が大きく議席を伸ばした中で、国民民主党の立ち位置が今後の国政の焦点となります。
(国民民主党 長友慎治氏)
「自民につくことはないとはっきり申し上げておきます。政権交代につなげていけるのかどうかというところをしっかり取り組みたいという思いなのですが、どうなっていくのか想像がついていない部分があるので、党本部、玉木代表、榛葉幹事長との意見を早く聞きたいという心境です。」