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クマがわなにかかるとメールで画像が届く 見回り回数の減少や安全対策に 酒田市で導入

2023年11月13日 17:44
クマがわなにかかるとメールで画像が届く 見回り回数の減少や安全対策に 酒田市で導入

山形県酒田市は今年度からクマを捕獲するわなをインターネットの技術を使って監視するシステムを導入しています。見回りの回数が減り、人の安全対策にもつながるというシステムとは。

酒田市では今年に入り、市街地や住宅街にもクマが相次いで出没し、13日までにすでに196件の目撃情報が寄せられています。これはデータを取り始めた2006年度以降、最多です。市は出没が頻発するクマの対策として今年度からインターネットの技術を活用したこちらの持ち運び型の鳥獣わな監視装置を稼働させています。

酒田市の担当者「クマ捕獲用の箱わなを設置した際に捕獲状況を24時間監視して捕獲時に指定した電子メールに捕獲状況が送信されるIoTサービスとなっていて9月から稼働している」

装置にはカメラがついていて磁石が付いた紐が装置から外れると画像を撮影する仕組みです。カメラをわなの入口に向けて設置し、また、クマがわなに入ると紐が外れるように装置を置きます。実際にクマがわなにかかると装置が作動してクマの写真が撮影され、登録されている市の担当課や猟友会などに電子メールで画像と撮影日時が送信されます。
装置を設置していないわなは毎日、見回りが必要ですが装置を設置しているわなは2日に1度ですみます。また事前にクマの状態が画像で分かるので必要な対策を準備して現場に行くことができるようになりました。

酒田市の担当者「見回りの際にクマによる事故も全国的に発生しているので捕獲状況に応じて隊員も準備したり、安全装備をしたりして非常にメリットがあると思う」

酒田市はことし9月に装置を導入して以来、すでに4頭のクマの捕獲現場でこの装置を活用しています。現在、2台の装置が稼働していて市は有効性や効果を確認し、今後は台数を増やすことも検討するとしています。