少年「捕まって安心覚えた」抜け出せない“闇バイト”の恐怖 県警「勇気を持って相談を」山梨
首都圏を中心に強盗事件が相次いでいますが、その実行役となっているのがSNSで集められた「闇バイト」です。一度、関わると抜け出すことが難しい「闇バイト」の恐ろしさを改めて取材しました。
首都圏の1都3県で相次いだ強盗事件。一連の事件で逮捕された実行役の多くはSNSで集められた「闇バイト」とみられます。
短時間・高収入をうたい、強盗や特殊詐欺の実行役を募る「闇バイト」。その恐ろしさは一度、関わると抜け出すことが難しい点にあるといいます。
県警生活安全企画課 内藤伸治 課長補佐
「相手は犯罪組織なので、一度個人情報を話してしまうと『自宅に行く』『家族がどうなっても知らない』『危害を加えるぞ』と脅迫して、犯行から抜けさせないような脅し文句を言ってくる。若者を“使い捨ての駒”くらいにしか考えていない。捕まるまでとことん働かせる特徴がある」
闇バイトを経験した少年
「一回、やめたくて逃げたが、『逃げられないよ』って脅された」
こう語るのは「闇バイト」で特殊詐欺に加担し、現在、少年院にいる10代の少年です。静岡県警が公開しているインタビュー動画で、少年は後悔とともに逮捕時の心境を口にしています。
闇バイトを経験した少年
「捕まったことに安心を覚えた。捕まる以外、抜け出す方法が分からなくて、安心したというかやっとやめられるという思い」
一方、闇バイトとは気付かずに個人情報を送ってしまい、 犯罪者にされてしまうケースもあります。数ある求人情報の中から闇バイトを見抜くため、注意すべきポイントとは?
県警生活安全企画課 内藤伸治 課長補佐
「(求人)広告の中で『高収入』『即日現金』『簡単な仕事』『ホワイト案件』仕事の内容で具体的なものがなく『運ぶだけ』など、具体的な内容がないものにも注意してほしい」
ではもし、犯罪グループに個人情報を知られ、脅された場合はどうすればいいのでしょうか?
県警生活安全企画課 内藤伸治 課長補佐
「勇気をもって抜け出してすぐ警察に相談してほしい。警察は相談してくれたあなたやあなたの家族を確実に保護する。すぐ警察に相談してほしい。安心して勇気を持って今すぐ引き返してほしい」