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【独自解説】「国が無策すぎる」中国人観光客のビザ緩和で懸念される暮らしへの影響 日常生活を脅かす『観光公害』に加え、日本の『家』と『医療』にも大打撃か「入国税の導入を検討すべき」

2025年2月12日 7:00
【独自解説】「国が無策すぎる」中国人観光客のビザ緩和で懸念される暮らしへの影響 日常生活を脅かす『観光公害』に加え、日本の『家』と『医療』にも大打撃か「入国税の導入を検討すべき」
中国人観光客のビザ緩和に物議

 コロナ禍が明け、再び右肩上がりの訪日中国人観光客。そんな中、中国人観光客のビザ緩和に舵を切った“政府の方針”に波紋が広がっています。観光公害など様々な懸念事項がある中で、日本人の家や医療にも影響があるといいますが、一体なぜ?元『朝日新聞』特派員・峯村健司氏の解説です。

■家族で移住してくる人も…名門大学に中国人留学生急増「日本はゆったりしていて良い」

 2025年1月28日~2月4日まで、『春節』の大型連休だった中国。延べ90億人が移動したとみられ、日本にも多くの中国人観光客が訪れましたが、目的は大学視察やメイド喫茶など、モノ消費からコト消費へと変化しました。

Q.大学視察というのは、日本の大学を受験する中国人が増えているということですか?
(峯村氏)
「私は今2つの大学で教えていますが、確実に増えています。しかも、とても優秀です。日本の大学を受けた理由を聞くと、中国の大学を落ちた人が多いです。中国では浪人が一般的ではなく、一発勝負です。大学受験は、センター試験みたいなものがありますが、それに落ちたら終わりなので、日本の大学を受けます。また、中国は言論統制が厳しいので、自由に憧れて日本に来る人も多いです」

Q.小学校や中学校から家族で日本に移り住んで、早慶や東大を目指す中国人も増えてきているんですよね?
(峯村氏)
「すごく増えています。地方だと、中国からの留学生がいないと成り立たない中学や高校も結構ありますし、最初から日本の大学狙いの中国人も増えています。中国は人口が10倍なので競争率も10倍で、大学受験もですが、その他のテストも競争が激しく、『日本はゆったりしていて良い』という中国人家族も多いです」

■政府のビザ緩和方針に波紋広がる「かつての“爆買い”は期待できない」

 そんな中、政府は中国人観光客のビザ緩和に動きだしました。2024年12月25日に日中外相会談が行われ、外務省は岩屋毅外相の訪中に合わせ、中国人に対する短期滞在ビザの発給要件緩和を発表。

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