【速報】奈良県議会で知事提出の予算案が可決 「K-POPライブ」盛り込む 委員会での否決から一転

25日午後、奈良県議会の本会議が開かれ、日本維新の会や自民会派の一部などの賛成多数で、山下真知事が提出した予算案が可決されました。
今月19日、本会議に先立って行われた予算を審議する特別委員会では、県が推進する「無料K-POPライブ」などを巡り疑問の声が上がり、自民会派や共産の県議が反対に回り、否決されていました。奈良県議会の委員会で、予算案が否決されるのは2年連続となっていました。
委員会では採決に加わった自民会派の全員が予算案に反対していましたが、25日の本会議では自民会派の一部が予算案の賛成に回り一転、可決されました。自民党の票が割れた結果、知事案に賛成したのは自民の一部、維新、立憲民主、公明、無所属議員で、知事案に反対したのは自民の一部、共産でした。「K-POPライブ」の予算は来年度予算として盛り込まれることになりました。
■「無料K-POPライブ」巡り紛糾
県議会の委員会で疑問の声が相次いだのが、今年10月に県が開催を計画している「無料K-POPライブ」でした。この無料ライブは、奈良県と韓国・忠清南道との友好提携15周年を記念したもので、当初は奈良公園で開催し、約9500人が無料で鑑賞できる計画でした。
去年12月の県議会では、このライブに約2億7000万円を支出する補正予算案が可決されたものの、賛成した議員の一部からも費用対効果などを疑問視する声が起こり、山下知事は予算の縮減を迫られていました。
■予算を当初の9分の1に圧縮したが…委員会では"否決"
2月12日の定例会見で山下知事は、開催場所について当初の奈良公園から奈良市内の「なら100年会館」(最大収容人数は1476人)での屋内開催に変更し、予算を当初の9分の1となる約2900万に圧縮すると発表しました。
しかし、今月19日に開かれた予算を審議する委員会では、県議から「妥当性を問う議論が不十分で、目的に一貫性を見出しづらい」「15周年を記念するのであれば、15周年となる来年に改めてやるべきだ」などと疑問の声が相次ぎ、否決されていました。
否決後、反対した自民県議らを中心に「修正案」を作成、無料ライブなどの韓国交流事業の予算3200万円を削除した予算案を県議会に提出していました。