わずか3日間…春を告げる風物詩“イカナゴ漁”終了 プランクトン減り記録的な不漁続く 兵庫・播磨灘

“春を告げる風物詩”として知られる兵庫県の播磨灘での「イカナゴ漁について、十分な漁獲量が見込めないことから、14日に終了することになりました。12日の解禁からわずか3日間で、今年の漁は終了となります。
イカナゴ漁は、シラスによく似たイカナゴの稚魚の「シンコ」を2隻の漁船で群れを追いながら網を引いていく「船びき網」での漁が大阪湾や瀬戸内海の各地で行われ、水揚げされたイカナゴはくぎ煮や釜揚げされたものが食卓に並び、春の訪れを告げる風物詩となっています。
一方で、イカナゴのエサとなるプランクトンが減ったことなどから、近年は不漁が続き、1970年には3万8948トンあった兵庫県のイカナゴの漁獲量は、2017年以降は2000トンを下回り、去年はわずか1日で漁が終了。漁獲量は25トンと過去最低を記録していました。
今年も、大阪湾では2年連続で自主休漁が決定。兵庫県の播磨灘でも12日から漁が始まったものの、13日に県と漁業関係者が会議を開き、14日に漁を終えることを決めました。
兵庫県水産漁港課によりますと、今年は漁場によって資源量に偏りがあったため、1日の漁の時間を短くするなどして様子を見ていましたが、去年同様、低水準の漁獲量が続いたということです。