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17年前の女児殺害の関与示唆 別の女児殺害で服役中の男、18年前の女児への殺人未遂容疑あす逮捕へ

2024年11月6日 18:26
17年前の女児殺害の関与示唆 別の女児殺害で服役中の男、18年前の女児への殺人未遂容疑あす逮捕へ

 兵庫県で起きた、2つの未解決事件の捜査が、一気に進展するのでしょうか。
 17年前、加古川市で起きた小学生殺害事件について、別の事件で服役中の男が関与をほのめかしていることが、わかりました。また警察は、18年前に、たつの市で起きた殺人未遂事件に関して、7日、 この男を逮捕する方針だということです。

 未解決のまま17年が過ぎ去り、当時建っていた家もなくなりました。
 この現場で起きた殺人事件に関して、ある男が関与をほのめかしているというのです。

 亡くなった、当時小学2年生の鵜瀬柚希(うのせ・ゆずき)さん。1年生の時に明るい姿を見せていた音楽会の舞台に、再び立つことは出来ませんでした。

 2007年、10月。兵庫県加古川市の自宅の玄関前で、柚希さんは、胸や腹を刃物で刺され、死亡しました。

 凶器も見つからず、目撃情報も乏しい中、警察はこれまで、捜査にのべ5万人以上を投入。また、遺族と共に、情報提供を呼びかけるビラ配りなども続けてきました。

 ビラ配りの際の母親のコメント
「柚希の命を奪った犯人が見つからないまま、17年も経ってしまいました。柚希はまだ小学2年生で、たった8年しか生きられませんでした。あの子の命を奪った犯人を何があろうと許せません。どうか柚希のために情報を下さい」

 そんな中、17年が経ち事件に進展が……。捜査関係者によりますと、2004年に岡山県で小学生を殺害したとして無期懲役の判決が確定した45歳の受刑者の男が、事件について関与をほのめかす供述をしているというのです。警察は、慎重に裏付け捜査を進める方針です。

 さらに、この男が関与を認めている別の事件も……。

 木村智子記者
「この場所で当時小学校4年生の女子児童が、刃物を持った男に刺された未解決事件。18年の時を経て、捜査が新たな局面を迎えました」

 2006年9月、兵庫県たつの市で、当時小学4年生の女子児童が塾帰りに路上で、いきなり胸を刃物で複数回刺され、重傷を負った事件。

 加古川市の事件で関与をほのめかしている男は、このたつの市の事件への関与を認めているというのです。

 これは、事件の約1か月後に公開された、防犯カメラの映像。事件現場のすぐそばの道を、右手に凶器のようなものを持って走る人物が映っています。

 兵庫県警は、映像の人物が男の特徴とも一致することなどから、7日、逮捕する方針を固めたことがわかりました。

 近所の人
「3か月ぐらい前からかな、たつの署の人がお見えになったりして、再捜査みたいな形だったんですけど、現場の状況、何回もこられましたよ。メジャーを持って、距離を測ったりとか。そこ(逮捕)にたどりついたのでよかったんじゃないですか」

 10年以上、未解決だった兵庫県の2つの事件。果たして、解決へとつながるのでしょうか。

◇◇◇◇
 
(中谷しのぶキャスター)
 兵庫県警本部前から最新の情報を伝えてもらいます。

(報告:牧野天稀記者)
 捜査関係者によりますと、兵庫県警はまず2006年の兵庫県たつの市での殺人未遂事件について、岡山県の事件で服役中の45歳の男を、7日、刑務所から県内に移送して、殺人未遂の疑いで逮捕する方針を固めました。

 この事件では男が関与を認めたことに加え、防犯カメラに映った人物と特徴が一致したことなどが大きな決め手になったとみられています。

(中谷キャスター)
 容疑者の逮捕までなぜ18年という時間がかかったのでしょうか。

 捜査関係者はどちらの事件も当時、事件の目撃者が少なく、犯人の特定に直結する情報が得られなかったと話しています。
 当時は防犯カメラが現在ほど普及しておらず、設置されていたカメラも映像の精度が低かったため、犯行前後の犯人の足取りを追うのが難しく捜査は難航したということです。

 加古川の事件について男は関与をほのめかしているものの、犯行を示す物的な証拠が少ないため、今後慎重な裏付け捜査が進められる方針です。

最終更新日:2024年11月6日 18:26