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【速報】検察が控訴 “紀州のドン・ファン”殺害事件裁判 一審の元妻への無罪判決に「不服」

2024年12月24日 16:16
【速報】検察が控訴 “紀州のドン・ファン”殺害事件裁判 一審の元妻への無罪判決に「不服」

 『紀州のドン・ファン』と呼ばれた資産家の男性を殺害した罪などに問われていた元妻に対し、和歌山地裁が無罪を言い渡した判決について、24日、和歌山地検が判決を不服として控訴しました。裁判は今後、大阪高裁で再び争われることになります。

 須藤早貴被告(28)は、2018年、和歌山県田辺市の自宅で元夫の野崎幸助さん(当時77)に何らかの方法で致死量を超える覚醒剤を摂取させ、殺害した罪などに問われていました。

 一審で須藤被告は、「私は社長(=野崎さん)を殺していませんし、覚醒剤を飲ませたこともありません」と無罪を主張。弁護側も「検察側の仮説は想像の産物に他ならない」などと、検察の主張の不十分さを指摘していました。

 一方、検察側は、防犯カメラの映像やスマートフォンのヘルスケアアプリの解析などから「覚醒剤を摂取させることができたのは被告以外にいない」と主張。さらに、インターネットの検索履歴などから「財産目当てで結婚後殺害した」と指摘したうえ、「悪質な犯行で反省の態度も見られない」として無期懲役を求刑していました。

 12日の判決で和歌山地裁は、須藤被告が犯行可能な立場にあったことを認定し、「多額の遺産など動機となり得る疑わしい事情はある」などと指摘。しかし、売人から入手した覚醒剤が完全に本物だったとは言い切れないなど、検察の示した証拠が、「殺害を推認できるほど強くはない」と判断しました。

 また、野崎さんの自殺や須藤被告以外の他殺の可能性は否定したものの、「野崎さんが誤って致死量の覚醒剤を摂取した可能性が否定できない」などとして、無罪判決を言い渡していました。

 無罪判決を受け、和歌山地検は「検察官の主張が受け容れられなかったことは残念である。判決文の内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントしていましたが、24日、判決を不服として控訴したと発表しました。〆

最終更新日:2024年12月24日 16:21