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白鵬「相撲が大好き。幸せ者」引退会見

2021年10月1日 18:31

大相撲で幕内通算1093勝や45回の優勝など、前人未到の記録を数々打ち立ててきた白鵬。9月30日に現役引退と年寄・間垣の襲名が発表された大横綱は1日に引退会見を行い、「ほっとした気持ちでいっぱい」「引退を決めたのは名古屋場所の10日目」「相撲が大好き。幸せ者だなと思う」と、現在の心境を語りました。


以下、会見の主な一問一答

――引退の記者会見。どんな思い
「大変緊張している。そして、ほっとした気持ちでいっぱい」

――引退はいつ決断した
「引退を決めたのは、名古屋場所の10日目。去年の8月に手術して、コロナに感染し、3月に再び右膝手術をして、進退をかける最後の場所も膝がいうことを聞かなかった。(名古屋)場所は2桁勝利が目標で、目標を達成した日に、宿舎に戻って親方や部屋の裏方に本場所で引退すると伝えた」

――迷いは
「今、右膝のことを思えば、迷いはなかった」

――20年以上土俵に上がり続けた
「相撲が大好きだと。幸せ者だなと思う」

――相撲界に足を踏み入れたころを振り返って
「今があるのは、師匠が私に声をかけてくれたおかげで今がある。この場を借りて師匠に感謝したい」

――どう考えながらここまできた
「大相撲に入るときは『横綱になりたい』という思いはあったけど、『45回優勝したい』という目標は立てていなかったと思う。ひとつひとつの積み重ねがこの結果につながった」

――横綱という地位の重み
「横綱に昇進したころ、右も左も分からないときに大鵬親方と出会ったことにこの場を借りて感謝したい。大鵬親方に『横綱は宿命の中で頑張らなきゃいけない』『負けたら引退』という言葉をかけられて、32回優勝した昭和の大横綱のこの言葉は重かった。それから横綱として、3年、5年、8年、10年と頑張りたいという気持ちになった」

――これから大相撲を目指す子どもたちへ
「(白鵬杯を)26歳から始めて、もう10年になる。大会で活躍した子どもが入門して、私とも対戦して、私も負けた。大会の花は咲いているのかなと思う。大相撲を目指す子どもたちや若手力士には、まず基本を大事にして型を作ること、型ができたときに型を破ろうと。型を持って型にこだわらない、そうすれば必ず強くなっていくんじゃないかと思う」

――近年は厳しい声も増えた
「最多優勝の更新をしてからケガに泣き、自分の理想とする相撲ができなくなった。横綱審議委員会の先生方の言葉通りに直した時期もあったし、それを守った場所もあった。でも、また度重なるケガもあり、理想とする相撲ができなくなったのは反省しているし、自分自身も残念に思っている」

――家族
「出会った方々が応援してくれたおかげでここまで来られたと思うし、本当に感謝の気持ちでいっぱい。近くで奥さんと子どもたちが支えてくれたことで、ここまで来られたことは間違いない。妻に感謝している」

――どんな親方になりたい
「師匠(宮城野親方)のように、優しさと弟子思いの親方になっていきたい」