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物価高騰…“ワケあり商品”で家計を徹底防衛!

2022年6月15日 21:30
物価高騰…“ワケあり商品”で家計を徹底防衛!

食品などの物価高騰が、生活の中で大きな問題の1つとなっています。少しでも節約するため、賞味期限が近い食品や、容器がつぶれただけの“ワケあり商品”を安く手に入れるなど「家計を徹底防衛しよう」という動きが広がっています。

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埼玉県草加市の生鮮スーパーゼンエーでは、あいにくの梅雨空でも、熱気ムンムンです。「1本200円の大根。きょうは77セールで、97円大サービス」と威勢のいい声が聞こえます。

毎週水曜限定で、野菜の特売日「ラッキーセブンセール」が行われていて、4本で97円のキュウリや、1玉97円のキャベツに、4個97円のトマトなど、お得な商品がずらり並ぶため、買い物する手が止まりません。

お客さん
「4個入ってる」

「うふふふ」

開店からわずか30分ほどで、ブロッコリーはなくなり、97円のトマトは売り切れてしまいました。

中でも、15日に出会った“買い物の達人”が、すぐに売り切れてしまったトマトを、まずは1番に確保しました。

家族3人暮らし お客さん(40代)
「トマトばっかり買ってる」

迷うそぶりは一切なし、お得な野菜を次々と見定め、売り切れたブロッコリーもしっかりゲットしていました。

――カゴ2つ目ですか?

お客さん(40代)
「2つ目」

「次の水曜日までに消費できる量を買って、冷凍できるものは冷凍しちゃおうかなと」

段ボールに入りきらないほど、野菜を中心に食品41点を買いましたが、合計金額は5000円以下でした。

大きさがそろわない規格外の野菜なども扱うことで、この安さを実現できるということです。

生鮮スーパーゼンエー 植田全紀さん
「物価高になって、最近(お客さん)増えている。2割くらい増えている」

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家計を圧迫する物価高に“徹底対抗”する、お得な“ワケあり食品”専門店もあります。東京・足立区にある「エコロマルシェ」では、通常1188円のイギリス産チョコレートが74円で発売されていました。

約95%オフの理由は、箱の裏を見ると一目瞭然です。賞味期限が切れてはいるものの、まだ食べられることが確認された商品だからです。店内では値札の色を変えるなど賞味期限をしっかりと明示していますが、中には賞味期限がない“掘り出し物”もあります。

エコロマルシェ 尾形祐介代表
「倉庫で長期保管されていたものなので、かちかちに固まっているけど、これを砕いて、それだけで値段がこのお塩だと…」

通常価格370円の塩が77円で売り出されていました。他にも、賞味期限間近の食品や、容器がつぶれただけの“ワケあり商品”を販売しています。

尾形祐介代表
「飲食に関わる仕事をしていて、10年以上ずっと捨て続けていて、食品を捨てる側じゃなくて、なんとか守る側に回りたいと」

開店のきっかけは、自身の経験から“食品ロス削減”に特化した店を作りたいと考えたということです。

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併設する工場で製造する神奈川の銘菓「ハーバー」やパンを販売している「ありあけマルシェ湘南工場」では、製造時に余ってしまった材料で作ったスイーツなどを、通常よりもお得な価格で販売しています。

中でも、毎日開催される目玉企画が、1つ194円する銘菓「ハーバー」の詰め放題です。参加費は1人1080円、袋をしっかり閉めるのがルールとなっているため、つまようじを駆使して袋を穴に通す裏技を披露する人もいました。

お客さんは――

「これだと結びやすい。いける?」

「どうだ入ったか?」

「意外と大変だな」

「手が言うこときかねえや」

最初は苦戦していた男性も、終わってみれば、12個2328円分を無事ゲットしました。

ありあけ湘南工場 佐藤哲哉工場長
「弊社も、原料高騰の波を受けています。お客さんの役に立ちたい。できる限り安く、お客様に提供したいと考えています」

物価高騰が続く中、材料を工夫し、少しでも安く販売することが地域の貢献になると考えているということです。