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『50歳以上対象』の合同企業説明会 人手不足解消へ 企業とシニア層をマッチング 北九州市

2023年11月7日 17:37
『50歳以上対象』の合同企業説明会 人手不足解消へ 企業とシニア層をマッチング 北九州市

北九州市で合同企業説明会が開かれました。参加対象者は『50歳以上』です。市内の企業とシニア層をマッチングし、人手不足解消をはかります。

北九州市小倉北区の西日本総合展示場で11月7日と8日に開かれている合同企業説明会は、北九州市が主催したもので、市内に事業所がある21の企業が出展しました。

■64歳
「まだ動けるので、動けるうちは何かやりたいなということで。」

■69歳
「まだ(仕事を)探さないと。深く言えば年金だけじゃやっていけない。」

参加対象者は『50歳以上』です。

さまざまな業界で人手不足が問題となる中、北九州市の人口の約3割を占める高齢者の中から、働く意欲のある人と企業をマッチングしようと開かれました。

■北九州第一交通産業 人事担当・田中亮輔さん
「2024年問題といわれる中で、新たな人材確保、(ドライバーの)引退を見据えて取り組んでいます。」

■サンリブ 人事総務部・野見山秀俊さん
「(人手不足で)社員の残業が増えてしまう。働き方改革をしないといけない時代の流れの中で、シルバーであっても優秀な人材がまだまだ眠っているのではないかということで募集しました。」

【半数が60歳以上のトマト農園】

北九州市若松区の響灘菜園は、人手の確保が思うように進まず、今回出展しました。

■響灘菜園 担当者
「弊社の場合はお金目的ではなくて、同年代の同僚と同じコミュニティーの中で働きたいという人が多いんですよ。」

約8万5千平方メートルの温室で、年間3000トンのトマトを栽培する『響灘菜園』では、全従業員180人のうち、130人がパート従業員で、その半数が60歳以上だといいます。

■73歳
「家でじっとしているよりも、体を動かしたほうが健康にいい。仕事が生きがいなので、(働く場所があって)助かります。」

■62歳
「会社は楽しいです。黙々とする仕事だから、自分にはむいているなと思いました。」

ことしはミニトマトの栽培面積を広げたため、例年よりも早く求人をかけたといいますが、それでも応募数は減少しているといいます。

■響灘菜園・福永敬輔 課長
「いつもお世話になっている媒体とかに求人出しているが、従来よりは応募の数が減ってきていると感じている。」

総務省によると、15歳以上の働く意欲のある人の数を示す全国の『労働力人口』は去年の平均で6902万人と、前の年と比べて5万人少なく、2年ぶりに減少しています。

今回のシニア世代を対象にした就職イベントは11月8日まで開かれていて、『響灘菜園』では、人材確保に危機感を持ってのぞむとしています。