【通夜】新沼謙治、妻の手紙に「自立して」
歌手・新沼謙治(55)の妻で7日に亡くなった博江(=旧名・湯木博恵)さん(享年62)の通夜が17日、都内でしめやかに営まれ、角川博(57)、松原のぶえ(50)ら1200人が弔問に訪れた。
「かわいらしい女性だった」博江さんのイメージにあわせ、祭壇はバラやカーネーション、かすみ草などピンクや白の花々で飾られた。祭壇の中央には、昨年撮られたという笑顔の博江さんの写真が遺影として飾られた。戒名は「羽鏡院謙室博翔大姉(うきょういんけんしつはくしょうだいし)」。現役時代はバドミントン(羽球)で世界女王になるなど活躍し、結婚後は新沼の歌手活動を内助の功で支えたことからつけられた。
通夜を終えた新沼は、愛妻を失った胸の内を語った。博江さんは昨年11月に右の首のあたりにしこりができ、病院で悪性の腫瘍だと診断され、肝臓にも転移。肺がんにより亡くなった。本人にはすべて告知していただけに、自分が亡くなった後のことを手紙にしたためていたという。
「亡くなった後に僕たちがぐらぐらしないように娘、息子、僕に手紙があった。僕には『自立してくださいね』って書いてあった。最後の最後まで自分を心配してくれていた。すごく残念ですけど、これが天命なのかな。時計の針を巻き戻すことはできないから…」と力なく明かし、「自立します、言われた通り」と自分に言い聞かせるように語った。
仕事のため最期を看取(みと)ることはできなかったが、亡くなる前に電話で「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたという。