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オダジョー長期撮影経て初日。感無量と脱力

2012年1月14日 18:36
オダジョー長期撮影経て初日。感無量と脱力

 俳優のオダギリジョー(35)、カン・ジェギュ監督(49)らが14日、都内で映画「マイウェイ 12,000キロの真実」の初日舞台あいさつを行った。

 日本兵として日本統治下の朝鮮半島を出発した後、ソ連、ドイツの軍服を着て戦うことになるという運命に見舞われた男の、壮絶な生きざまと友情を描いた作品。クランクインから1年3カ月以上を経て、公開にこぎつけた。

 オダギリは長い撮影期間を振り返り「監督から声をかけてもらってそろそろ2年がたつ。それだけ長い期間ひとつの映画に携わることがなかったので、そう振り返ると涙が…まったく出ないんですけど」と茶目っ気たっぷりに語り、笑いを誘いながらも「感無量な気持ちと、どこか脱力した気持ち」と封切りの現実感を表現した。

 ジェギュ監督は「戦争映画というジャンルなので、興行は難しいという声もあちこちから上がった。どうしたら多くの女性の観客に関心を持っていただけるかと考え、日本と韓国両方で好かれる俳優ということでチャン・ドンゴンさんとオダギリジョーさんにお願いした。日本でも韓国でも舞台あいさつに回ると大成功だったと感じる。きょうもこの舞台で願いがかなったと思う」と、オダジョーの人気ぶりに感服し敬意を伝えた。

 一方のオダギリは、「僕らがソ連軍に罰として吊り下げられるところがあるんですけど、監督が『そこはふんどしでいきたい』って言い出して」と監督の要請を暴露。「さすがに日本人はそれを受け入れられないと思って、ドンゴン氏の代わりという意味でも強くお断りした。それで軍服を着ての吊り下げになったけど、裸だったら死ぬでしょう!そこだけは強く反対して止めさせてよかった」と苦笑いで振り返りながら、「まあ、今考えるとあの日々を乗り越えられたので、ある程度つらい台本も乗り越えられる自信がついた」と俳優としての成長を実感しながら語った。