お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光（４６）が２１日、都内で２作目となる小説「文明の子」（ダイヤモンド社）の発表記者会見を行った。

　前作「マボロシの鳥」は賞にめぐまれず、「水嶋ヒロにヒドイ目に遭わされました」と、同時期に話題をさらった水嶋の処女作「ＫＡＧＥＲＯＵ」に嫉妬。「次回の直木賞、あと本屋大賞…何でもいいですけど、今まで１００冊以上本を出して何の賞もいただいていないので、できればこのへんでハクをつけたい。目標部数は１４０万部くらい」と賞への野心を熱弁。「とにかく賞狙いなんで。これがもし何の賞も取れなかったら、もう１作書いて断筆します」と宣言した。

　「映画化も狙っている？」という質問には「なかなか映画化しにくいものを書いちゃって。映画にしやすいものは別に考えている」と映画原作の構想もあることを明かし、「アニメだったらいけるかな？宮崎（駿）さんにぜひアニメ化してもらいたい！」とカメラを通じてアピールした。

　「僕らの後輩の劇団ひとり、品川祐、板倉（俊之）とか、みんな素晴らしい小説を僕より前に書いている。そういうのに触発されて『ウカウカしていられない』と思って書いた部分もある」と、芸人の小説出版ブームが創作の後押しとなったことも明かし、「彼らに読んでもらいたいなっていうのはありますね」と語った。

　不機嫌な受賞会見が話題を集めた芥川賞作家・田中慎弥氏について意見を求められると「おもしろいなと思いましたね。あの人に似ているとよく言われるけど、名前が（相方と同じ）田中なんですよ」と笑いを誘いながらも、「読んでみようかなと思っています」と興味を示した。