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P・マッカートニー、5年ぶりアルバム発売

2012年1月23日 13:45
P・マッカートニー、5年ぶりアルバム発売

 生誕70周年、ビートルズでのデビュー50周年というアニバーサリー・イヤーを迎えたポール・マッカートニー(69)が、5年ぶりとなる新アルバム「キス・オン・ザ・ボトム」を2月8日にリリースすることが、分かった。

 ポールの初チャレンジとなるスタンダード・ソングのカバーを中心に収録したもので、書き下ろしの新曲「マイ・ヴァレンタイン」「オンリー・アワ・ハーツ」も収録する。

 米国音楽界の巨匠のトミー・リピューマがプロデュース。ジャズ界の女王ダイアナ・クラールが自身のバンドを率いて全面バックアップし、エリック・クラプトンとスティーヴィー・ワンダーがゲスト参加するなど豪華な仕上がりになっている。

 今月19日、英ロンドンのホテルで行われた記者会見で、新作がスタンダード・ソングのカバー集となることについて、「ずっと前から考えていた企画だったんだけど、やろうとするとロビー・ウィリアムスとかロッド・スチュワートとか、いつも誰かに先を越されたんだ(笑)。でも今回のプロデューサーのトミー・リピューマに相談したら、そんなこと気にしないでやろう、と言ってくれたんだ」と茶目っ気たっぷりに経緯を明かした。

 収録曲のスタンダード・ソングに関しては、「子どものころラジオで聴いたり、父親がピアノで弾いてくれたりして知った曲もある。特に『イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン』には父の思い出がある」と語った。

 レコーディングは、ハリウッドの歴史あるキャピトル・スタジオを中心に行われた。
 「ダイアナ・クラールをはじめとする素晴らしいジャズ・ミュージシャンをバックにして歌うので、最初はどうしていいか戸惑ったよ。今回はスタジオに入ってから、ダイアナたちとアレンジを相談しながら録音していった。とてもオーガニックな進め方で僕にとっては新鮮だった。でも後から思えば、ビートルズのころもこんなやり方で録音していたんだよね」と振り返った。

 アルバム収録曲の中で、お気に入りの曲として「マイ・ヴァレンタイン」と「バイ・バイ・ブラックバード」をあげた。特にリード・トラックとなっている書き下ろしの新曲「マイ・ヴァレンタイン」は、新妻のナンシーとモロッコに旅行中の、まさに2月14日に書き下ろした作品で、特別に大切な曲だという。
 
 2月12日に米ロサンゼルスで開催される第54回グラミー賞では、アルバム「バンド・オン・ザ・ラン」の再発盤が【最優秀ヒストリカル・アルバム部門】にノミネートされ、授賞式でポールが演奏することも決定。一部メディアでは、今年のロンドン五輪への登場も報じられている。