志茂田景樹氏、息子はカリスマドライバー
直木賞作家の志茂田景樹氏(72)、息子でタクシー運転手兼タレントの下田大気(36)が23日、都内で行われた大気の著書「タクシーほど気楽な商売はない!〜あなたにも今すぐ始められる悠々自適の年収800万円ライフ!〜」(光文社)の発売記念イベントに出席した。
大気氏は高校時代に役者デビューしたが芸能界では成功をつかむことができず、その後会社員や会社経営などさまざまな職を転々。30代でタクシー運転手となり、都内で“カリスマタクシードライバー”と呼ばれるまでに成長した。
「17歳のときに親の七光りで役者デビューしたんですけど、本当に大根役者であっという間に消えちゃいまして。そのあと芸能プロダクションに少し勤めた後、自分でもプロダクションを始めたんですけどね。自分のマネジメントもできなかったのに、他人のマネジメントなんて当然できない。それから30歳過ぎてタクシーの仕事に出会ったんですけど、本当に天職でしたね」とこれまでの歩みを振り返った。
「昔から東京都内を遊びまわっていて、都内の抜け道とかを走り回っていたので、この世界に入ったら、トップになれるなとは思っていました」と事前の手応えは十分だったという。
父の影響からいずれは文章を書いてみたいと思っていたことを明かし、「タクシーに乗っていて出会う刺激的な出来事を書きたいなと思って、小説の構想も練っています」と“小説家デビュー”にも色気を見せた。
今後は「タクシー運転手って、40代とか50代が多いんですよ。僕がメディアに出ることによって『ああ、タクシー運転手ってもうかるんだな』って思う若い人が増えたらいいなって思いますね。タクシー業界自体が盛り上がったらいいなと思っています」と出版の効果を期待。
頼もしい息子の様子に景樹氏も「わが子ですけれど、別人のようでもある。『下田大気』という自分を出してきたのかなと思いますね。そういう意味では、タクシー運転手として成功することができて、良かったと思います」と目を細めた。