尾上菊五郎、孫2人との共演「ありがたい」
「通し狂言 姫路城音菊礎石(ひめじじょうおとにきくそのいしずえ)」が3日、東京・隼町の国立劇場で初日を迎え、歌舞伎俳優の尾上菊五郎(76)、中村時蔵(63)、尾上松緑(43)、尾上菊之助(41)が鏡開きを行った。
姫路城を舞台に、武家に忠義を尽くす夫婦狐の恩返しと播磨国のお家騒動を描いた作品。菊之助の長男・寺嶋和史くん(5)、女優の寺島しのぶ(46)の長男・寺嶋眞秀くん(6)も出演する。
菊五郎は「今年は、平成最後の初春歌舞伎ということで、いつものお仲間と一緒にお芝居ができますこと、そしていつも歌舞伎を愛してくださるお客さまと一緒に初春歌舞伎を迎えられましたこと、このようにうれしいことはありません。そして今年は、孫2人とともに共演できますこと、このようにありがたくうれしいことはありません」とあいさつ。時蔵も「干支のごとく、猪突猛進で歌舞伎一筋に頑張っていきたい」と意気込みを伝えた。
菊之助は「制作発表の折、父が『姫路城からロケットを飛ばす』と申しましたが、(ロケットは)飛びません」と苦笑い。続けて、「その代わりと言ってはあれですが、私が狐の役を演じるので、床からポーンと飛び出す趣向を考えておりますので、ぜひ注目してください」と演出の一部について明かし、集まったファンの期待をあおった。