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柳家喬太郎、無観客以上につらいことは…

2021年9月20日 11:27
柳家喬太郎、無観客以上につらいことは…

落語家の柳家喬太郎さんが新作落語を披露する動画『健保寄席』(全二席)が、敬老の日である20日に健康保険組合連合会の特設サイトなどで公開されました。

エンターテインメント性に富んだ語り口でファンを魅了し続けている喬太郎さんは、最もチケットが取りにくいと言われる落語家のうちの一人。これまで『国立演芸場花形演芸会』大賞を受賞したほか、『芸術選奨』で文部科学大臣新人賞(大衆芸能部門)にも選ばれています。

『健保寄席』は、喬太郎さんが「健康保険の現状」をテーマに書き下ろした新作。撮影は8月下旬に神奈川県内のスタジオで行われました。高座に上がった喬太郎さんは4台のカメラを見て「これだけ沢山カメラがあれば、いつもより思い切って動けるね」と笑顔で話し、「これぐらい首振っても大丈夫かな?」とアクションを確認しながら本番への集中力を高めていたということです。

喬太郎さんはオファーを受けた感想を聞かれると、「ありがたい半分、厄介だなっていうのが半分ですかね」と返答。「普段(新作)は何度もやっていくうちに育てていくんですよね。それができない訳じゃないですか、今回の場合は。それから健保連さんがお伝えになりたいことを落語というツールを通じてお伝えしなければならない(から厄介でした)」と明かしました。

また、コロナ禍でライブ配信をすることについて喬太郎さんは「当然やりづらかったですよね。ただ、“無観客で笑い声がないからやりづらいでしょ”ってよく言われたんですけど、僕らが一番つらいのは満員のお客さんで笑い声がないってことなので」と告白。ポジティブな面に目を向ける喬太郎さんは「そう考えると割り切れましたし、何度かやっていくとカメラの向こうにお客さんがいるんだよねっていうのが、綺麗事じゃなくて実感できるようになってきたんですよね。“地方にいてなかなか生の落語に触れられない我々にはありがたいんです”っていう声も聞くし、海外の方も楽しんでいただける。新しい方法を教えてもらえたのかなって気はします」と話しました。