マンガもスマホで閲覧の時代と言いますが…“行きたくなる本屋さん”へ福島県内でも書店改革
時代の変化もあり、逆境に立たされる書店業界。このピンチを乗り切るため福島県内でも、新しい戦略を持った書店が登場しています。
娯楽としての面白さは、もちろん。情報や教養も授けてくれる、本。その販売先となる書店の数が今、減少の一途をたどっています。
2005年度には1万8000あまりあった書店が2024年4月時点で1万800あまりに減少。このおよそ20年で8000近くもの書店がなくなっているのです。その背景にあるのがネット通販や電子書籍の普及です。
Q記者「本屋って行きますか?」
■女子高校生3人組
1人目「行かないです」
2人目「行かないです。」
3人目「マンガとかたまに見たりします、スマホで。スマホで、マンガはスマホ」
■大学生の女性2人
「きのう行きました」
Q記者「何を買うの?」
1人目「アイドル雑誌」
2人目「スマホの方が多いです簡単にみられるから」
スマホの便利さもあって「書店には最近、行っていない」と、若い世代からはそんな声も聞かれました。
全国的にも書店がない、自治体が増えているのが現状ですが…
大切な書店文化を残そうと富山県では、本屋さんが復活した例も!立山町には2015年以降、町には本屋さんがありませんでしたが、この春、書店併設型のコンビニエンスストア「LAWSONマチの本屋さん」がオープン!
児童書から文庫本などがラインナップされ、オープン初日から賑わいを見せました。
本を売る側もこうした時代に合わせた取り組みで、本の楽しさを改めて感じてもらえる店づくりをしています。
新たな動きは福島県内でも。
■植松祐リポート
「減少が続く街の本屋さんですが、お店としての魅力を高めるために新たな仕掛けを作っているところもあります」
6月15日にリニューアルオープンした福島市の書店です。
リニューアルのコンセプトは「行きたくなる書店」。
本の充実もさることながら、北海道から沖縄まで全国にあるおいしいローカルフードを集めた売り場を新たに作りました。
さらに…
■岩瀬書店八木田店プラスゲオ店長 小林和浩さん
「今回の改装に合わせまして、児童書をはじめ、医学書などを取り揃えて本の在庫も増やしております」
Q記者「どれくらい増えたんですか?」
■店長
「約1.5倍」
書店の強みは本との偶然の出会いにあります。
お目当ての本以外にも、気になる本を見つけた…そんな新たな発見を提供するため扱う本の数も増やしています。
小さいころから本に親しんで欲しいと、児童書のコーナーも2倍にしました。
絵本の読み聞かせができるように大きなイスも置き、ゆったりとした雰囲気で本が選べます。
■小林和浩さん
「お客さまにはですね、フラットたちよってもらえる、居心地の良い場所として、そして新しいものとの出会いそういったものを感じていただいて。地域のみなさんに、愛される街の本屋さんというものであり続けたいなと思っています」
今後は、新しく作ったイベントスペースでのサイン会なども予定していて、行きたくなる本屋さんを目指して取り組みます。