「被災地に思いを寄せ」 くまもと復興映画祭 日本を代表する監督や俳優が集結
一青窈さんの歌で幕を開けた今年のくまもと復興映画祭。熊本地震からの復興を映画の力で後押ししようと、2017年に始まりました。ディレクターを務めるのは熊本市出身の映画監督、行定勲さんです。
今回は能登半島や台湾で発生した地震など、今年相次いだ災害からの復興を応援しようと企画されました。
■くまもと復興映画祭ディレクター 行定勲監督
「こんな時にこそ、くまもと復興映画祭がみんなで映画を観て、そこからメッセージすることで、みんながつながっていって、色々なところの立ち行かない人たちに届けば、少しでも力になれるのではと信じております」
今回の映画祭では、5作品のうち3作品は監督や俳優、ロケ地など台湾に関係がある作品です。半導体企業の進出などで交流が深まる中、映画を通して互いの地域の豊かさを知ってもらいたいという思いが込められました。
一青窈さんは、父が台湾、母は石川県の出身。復興に思いを寄せ映画祭に参加しました。20年前、台湾を代表する映画監督ホウ・シャオシェン監督の「珈琲時光」で共演した浅野忠信さんと壇上に上がりました。
■一青窈さん
「若かりし浅野さんと私を見ていただけたらうれしいです」
■浅野忠信さん
「熊本のみなさんありがとうございます。みなさんに見てもらえるのが本当にうれしいです」
また、現在公開中の映画「正体」で報知映画賞・作品賞を受賞するなど、いま映画界で注目される藤井道人監督も駆け付けました。
■藤井道人監督
「僕が映画を始めたきっかけでもある行定監督に集合をかけていただいたので、きょう来ることができて光栄です」
また、現在公開中の映画「正体」で報知映画賞・作品賞を受賞するなど、いま映画界で注目される藤井道人監督も駆け付けました。
ほかにも、俳優の永瀬正敏さんや石井岳龍監督など、行定監督が縁をつないだ日本のレジェンドたちが熊本に集結し、会場を盛り上げました。
■熊本市出身の高良健吾さん
「(くまもと復興映画祭は)いまだに復興映画祭と言っているのは忘れないこと。今年は台湾であったり、そこに対しての関わり方がこの映画祭でできていて、地元の人間として本当に誇らしいと思っています」
■くまもと復興映画祭ディレクター 行定勲監督
「今の時代だから、僕らも乗り越えなければいけない問題が、実は映画界にもある。スクリーンで映画を観てもらうということは絶対なんです。それを映画祭に参加することで 気づいてほしい、違いを気づいてほしい。どこかで持ち続けたいと思っています」