「武田二十四将図」 甲府で企画展 武士が描いた希少な作品も 山梨県
武田信玄公とその家臣23人を描いた「武田二十四将図」をテーマにした企画展が甲府市の信玄ミュージアムで開かれています。
企画展には数多く描かれた「武田二十四将図」の中でも、特に希少な作品が展示されています。
山梨大名誉教授で武田氏研究に大きな功績を残した、故・磯貝正義氏の家に代々伝わる絵図です。
左下に書かれた作者の署名=落款に注目すると「竹月堂浮石」とあります。
これは磯貝氏の先祖である磯貝長七郎正名 の雅号で、隠居後の作品であることから1749~66年頃に描かれたとみられます。
江戸時代、数多く描かれた武田二十四将図の中で制作者・制作年代が特定できるのは希少だということです。
さらに「絵師」ではなく「武士」が描いた作品という点でも珍しく、二十四将図の成立や背景を考える上で重要な史料だといいます。
甲府市歴史文化財課 依田歩 課長
「武田信玄公は江戸時代に盛んに二十四将の絵図が描かれているが、信玄公の功績が後世の人にも敬われた存在であったことがうかがえるので、みなさんにそういったところを見ていただきたい」
この企画展は5月31日まで開かれています。