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税収約58兆8千億円 バブル期なみ高水準

2018年7月4日 21:47
税収約58兆8千億円 バブル期なみ高水準

2017年度の国の決算を財務省が発表した。税収は前の年度を3兆円あまり上回って、約58兆8000億円とバブル期なみの高い水準となったことがわかった。

昨年度の国の一般会計の決算は、企業の業績が好調なことを背景に所得税、法人税、消費税の「基幹3税」が3年ぶりにそろって前年度を上回った。税収の総額は前の年度より3兆3000億円多い58兆7800億円あまりで、バブル期の1991年度以来、過去3番目に高い水準となった。

背景には、株価の上昇にともない株の売却益などにかかる所得税が増えていることや、好調な企業業績を背景に法人税が増えたことなどがある。

一方、歳出では、金利の低下で国債の利払いが減ったことなどから当初の見込みを1兆4000億円あまり下回った。

その結果、歳出と歳入の差額にあたる「剰余金」は前年度の約3800億円から9000億円あまりに増えた。税収の伸びを受けて、歳出拡大を求める声が高まることは避けられず、財政健全化に向けて財務省の手腕が問われる。