広がる「年賀状スルー」あなたは?
年賀状を書くのが大変なので、「出さずにスルーする」という動きが広がっている。
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今月15日から全国で一斉に受け付けが始まった年賀状。お楽しみとなる「お年玉くじ」の賞品も今年ならでは。特等は東京オリンピックのペアチケットに、1等には電子マネー31万円分が登場(※または現金30万円)。令和初となる新年のご挨拶。
年賀状を投函した人「お互いに近況を報告しあったり」
ところが、ネット上では今年話題となった「#忘年会スルー」にちなみ、こんな言葉も…
ネットの声「忘年会スルーに続き年賀状スルーします」「忘年会スルー流行ってるけど私は年賀状スルーの方がいいな」「忘年会スルーOKの職場だから年賀状スルーやってみようかな」
「年賀状スルー」という言葉が話題になっていた。
新年のご挨拶「年賀状」。「出す人」と「出さない人」それぞれの理由は?
年賀状を出す(30代)「(子供が)生まれたので今年は送ろうかなと」
年賀状を出す(40代)「たまにしか会えなくても、元気にされてるなとわかるので」
自身の近況を伝えるため年賀状を出す一方で…
年賀状を出さない(70代)「大変な労力で、200枚近くなのでもうやめました」
年賀状を出さない(20代)「もう全部LINEであけましておめでとうって」
SNSへの移行や、大量に文字を書くのが大変など様々。
都内の印刷会社では――
アルファプリントサービス・田尻比呂代さん「年賀状の印刷がなくなるのは大変危機的なことなので…」
年賀状の印刷依頼が年々減ってきているという。
日本郵便によると、年賀状の発行枚数は2003年度の44億5936万枚をピークに下がり続け、今年度は23億5000万枚とほぼ半減。
会社ぐるみで年賀状をやめる企業も。都内の住宅設計を行うこちらの会社では、今年から取引先などへの年賀状を廃止すると、ホームページでお知らせしていた。
「年賀状をやめた」株式会社エプコ・石井寿樹さん「年賀状にこだわらずにメールを送信して挨拶をするようにしています」
その取り組みは社内でも。
社員「メールで社内では『年賀状が不要です』とお知らせがありました」
従業員同士での年賀状も廃止となっている。
社員「接点の少ない人に対しては毎年(文面を)どうしようかなと迷っていたので、ちょっと楽になった」
一方、デジタル技術を使って年賀状を残そうとする動きも。スマホのアプリを使ってデザインの選択から宛名書き、さらに投函(とうかん)まで完結。送った相手には印刷された年賀状が届く。
富士フイルムイメージングシステムズ・我妻忠則さん「(スマホ注文を導入した)5年前と比べると、10倍ほどに増えてきている」
さらに、手書きにこだわりたい人に人気なのが、手書き年賀状を書くためのペン字講座。
「青山一丁目ペン字筆ペン教室」川南富美恵さん「メールとかLINEで済む時代ですけれども逆に自分で手書きで思いを伝えたいですとか」
こちらの教室では受講生が去年の2倍に。
ペン字教室の受講生「メールもうれしいですが、形としていつまでも残る年賀状はまた特別な感じがするので」
新年に気持ちを届ける年賀状。「出す人」も「出さない人」も今後、新たな形へと変わっていきそうだ。