地元企業のトップが集まる「賀詞交歓会」が1月9日、名古屋で行われました。名古屋駅の再開発や賃上げはどうなるのでしょうか？ 本音を聞いてきました。
名古屋駅の再開発はどうなる？
冒頭あいさつにたったのは、15年ぶりに名古屋市の新たなリーダーとなった広沢一郎市長です。
名古屋市 広沢一郎市長：
「きたるリニア開業に向けて、大きな開発がいたるところで行われている。名古屋に来たい、そういう街に、みなさまの力でしていただきたい」
広沢市長が強調した「開発」といえば、気になるのがあのプロジェクト。
名古屋鉄道などが検討を進めていた名古屋駅の新ビル建設。過去に公表された完成予想図では、南北400メートル、高さ30階程度と、巨大な壁のようでした。しかし、2022年に着工予定だったこの計画は、新型コロナの影響などで見直しに。
この再開発計画は今後どうなっていくのでしょうか。名古屋鉄道の高﨑裕樹社長を直撃しました。
Ｑ.当初の完成予想図は白紙撤回したが。
高﨑社長「いえいえいえ、白紙撤回していない。ここからさらに検討を深めて、設計プランを作っているところ」
Ｑ.どんなものが入る？
高﨑社長「商業施設やオフィスやホテルといった形で構成していく」
Ｑ.百貨店は？
高﨑社長「百貨店かはわかりませんけど、新しい商業施設として造っていく」
Ｑ.どんな形になる？
高﨑社長「それは春まで検討を深めていますので、大詰めでやっていますから、お待ちいただきたい。歯切れが悪いですけど、すみません」
トランプ氏の再就任 東海地方への影響は？
今年、世界が注目している「この人」についても聞いてきました。
ホワイトハウスに返り咲き、1月20日、第47代アメリカ大統領に就任するトランプ氏。中国からの全輸入品に対し10％の追加関税を、カナダ・メキシコからの全輸入品に25％の関税を課すことを表明しています。
アメリカへの輸出が多い、この地方のものづくり。その影響は…？
日本ガイシ 大島卓会長：
「変化が多い年にはなるでしょうね。アメリカの影響は大きいので、トランプさんがどんな関税政策をとるかにもよるんだけど、自動車産業関係ってメキシコでものを作ってアメリカに出している。部品もサプライチェーンができているので、大きな問題になるのか」
豊田合成 宮﨑直樹会長：
「自動車業界も部品業界も、彼（トランプ氏）の動向を注視している。いろんなケースを想定しながら、関税だって本当にやるのかやらないのか、どこまでやるのかわからない。どうなるかというのは、ちょっと言えない」
大企業5％以上、中小企業6％以上の賃上げは実現するか？
最後は、私たちの生活を左右する「賃上げ」について聞いてみました。
労働組合の連合は今年の春闘について、去年同様、定期昇給分を含めて大企業では5％以上、中小企業では6％以上の賃上げを目安とすることを打ち出していますが、どうなるのでしょうか。
日本ガイシ 大島卓会長：
「それなりの給料をもらう会社にしていかなければ人が来ないし、各企業やれるところはやっていくと思う」
去年に引き続き、賃上げに意欲を見せる大企業。一方の中小企業は…。
旭鉄工 木村哲也社長：
「物価上昇分ぐらいは上げていかないと従業員のみなさんが困ると思うので、極力やっていきたい。6％となると2億円ほどのオーダーになるので、我々としては結構つらい｣
七宝金型工業 松岡寛高社長：
「非常に厳しい。まず価格転嫁ですね。値上げがまだ十分にできていないので、それをしっかりやれるように」
中小企業のこうした声に対し、大企業は…。
豊田合成 宮﨑直樹会長：
「7割ぐらいの人は中小企業で働いているわけだから、そこの人が潤わないと個人消費が活性化されない。我々としては、取引の見直しとかをできるだけきちんとやる」
