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トランプ氏が新大統領令 貿易赤字けん制か

2017年4月1日 7:02

 アメリカのトランプ大統領は、不公平だと主張する貿易の是正に向け、日本などをターゲットにする新たな大統領令に署名した。

 今回の大統領令は近い将来、日本とアメリカの間で「貿易摩擦」が起きる、そのスタートラインとなる可能性も秘めている。

 トランプ大統領「全ての貿易の悪い慣行を調査し、その結果に基づき、必要かつ合法的な措置を講じ、悪い慣行を終わらせる」

 この大統領令は日本や中国などを標的に、アメリカが貿易で赤字になっている原因を洗い出し、90日以内に報告するよう商務省などに命じるもの。日本は自動車市場などが閉鎖的だと、やり玉に挙げられる可能性があり、4月18日からスタートする予定の日米経済対話の場でも、いわば「改善要求」として突き付けられることも予想される。

 一方、今回の大統領令は来週行われる米中首脳会談を前に署名されたことから、貿易赤字の46%を占める中国をけん制する狙いもあるとみられる。

 トランプ大統領「習国家主席との会談は非常に重要で特別だ。楽しみにしている。どうなるかは様子を見よう」

 目玉公約が頓挫する事態が続いており、トランプ大統領としては、貿易問題で強い姿勢をアピールしたいとの狙いもあるとみられる。