トランプ氏表明に…アラブ諸国の怒り爆発
アメリカのトランプ大統領は6日、帰属を巡って争いのある中東のエルサレムを「イスラエルの首都だ」と表明した。アラブ諸国など各国から強い反発が起きている。エジプト・カイロから可児記者に伝えてもらう。
■Q:アラブ諸国からは、かなり強い反発が出ているが?
エジプトの新聞が、エルサレムの写真とともに「トランプは世界を挑発している」と伝えている。まさに、怒りが渦巻いている。
イスラエルとパレスチナの和平交渉では、エルサレムの帰属を巡る問題は最大の懸案だった。エルサレムはユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地で、双方にとって、絶対に譲ることができない場所だから。
また、イスラム教徒が多いアラブ諸国にとっても、エルサレムをイスラエルの首都と認めることは「決して越えてはならない一線」だった。
それを、交渉の仲介役を自認していたはずのトランプ大統領があっさりと越えてしまったことで、パレスチナ、そしてアラブ諸国の怒りが爆発した形。
■Q:今後、どういう展開が予想されるか?
パレスチナ側はまもなく各地で、抗議のデモ行進を行う予定で、反発を強めている。さらに、8日はイスラム教の集団礼拝が行われる日で、特に、信仰心が高まる日。
過去には、集団礼拝の後に集まったパレスチナ人とイスラエルの治安当局の間で衝突に発展したこともある。情勢は極めて緊迫している。