イスラエル軍、一連の戦闘で初めてベイルート市街地空爆 3人死亡
イスラエル軍は30日、レバノンの首都ベイルートを空爆し、少なくとも3人が死亡しました。ベイルートの市街地への攻撃は一連の戦闘では初めてで、被害の拡大に懸念が深まっています。
ロイター通信によりますと、イスラエル軍は30日、ベイルート市内にある集合住宅を攻撃しました。少なくとも3人が死亡したということです。
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘で、イスラエル軍はこれまで、レバノン南部やベイルート郊外などのヒズボラ支配地域を中心に攻撃を行ってきましたが、首都ベイルート中心部に近い場所への攻撃は初めてとなります。先週には、ヒズボラの最高指導者ナスララ師を殺害したほか、レバノンの国境地帯に向けた小規模な地上作戦を準備しているとの見方も出ています。
また、イスラエル軍は29日、紅海に面するイエメンの港湾都市ホデイダで石油施設を攻撃したと発表しました。この一帯を拠点とするイエメンの武装組織「フーシ派」は先週、イスラエルに向けたミサイル発射をくり返しており、これに対する報復攻撃としています。
こうした中、アメリカのバイデン大統領は29日、中東での全面戦争は「本当に避けなければならない」と述べ、危機感をあらわにしました。イスラエルのネタニヤフ首相との会談も予定しているということで、戦火の拡大に歯止めをかけられるかが焦点です。