中国・外交トップが米国に“協調”呼びかけ
アメリカと中国の対立が日増しに激化する中、中国政府の外交トップが「協力はただ1つの正しい道である」と協調を呼びかける文書を発表しました。
中国で外交を統括する楊潔チ(※)政治局員は7日、文書を発表し、現在の米中関係が「アメリカ側の一方的な挑発などにより、国交樹立以来、異常で複雑で緊迫した局面をもたらしている」と指摘しました。
その上で、中国への強硬姿勢を鮮明にするポンペオ国務長官などを念頭に「傲慢(ごうまん)無知な一部の政治家が乱暴に他国の内政に干渉している」などと強く非難しました。
一方で、「米中両国にとって協力はただ1つの正しい道である」と協調を呼びかけています。
アメリカのトランプ政権は、新型コロナウイルスだけでなく台湾や香港情勢、さらには中国製スマホアプリを巡り中国への圧力を日増しに強めています。
これに対し中国政府は強く対抗していく姿勢を示してはいますが、習近平指導部としては、さらなる対立の激化は避けたいものとみられます。
※チは竹かんむりの下にがんだれと「虎」