首都キエフで武力衝突 プーチン大統領「交渉の準備ある」
ウクライナへの攻撃を続けているロシア軍の地上部隊が首都キエフに入ったとして、ウクライナ側の危機感が高まっています。一方で、ロシアのプーチン大統領はウクライナ側との交渉の準備があると述べました。
25日、ウクライナの首都キエフでは未明からロシア軍による攻撃があり、爆発音が響きました。住宅街には墜落した航空機の残骸もあり、集合住宅が炎をあげるなど、街は大きな被害を受けています。
キエフとその周辺では、地上での武力衝突もすでに始まっているということで、ウクライナ側は、これまでに兵士と民間人、合わせて137人が死亡したとしています。
一方、隣国ポーランドへ避難する人も増えています。学校では、体育館に簡易式ベッドを置くなどして、ウクライナから退避してきた人を一時的に受け入れています。ポーランドには最大100万人が退避するともみられ、宿泊施設の準備が行われているということです。
こうした中、プーチン大統領はウクライナ軍の兵士たちに決起を呼びかける演説を行いました。
ロシア・プーチン大統領「ウクライナ軍の兵士にもう一度訴える。自分たちの手で権力を握れば合意がしやすくなる」
プーチン大統領はこう述べて、ゼレンスキー政権を見限るようウクライナ軍に決起を促し、揺さぶっています。
また、ロシアの大統領報道官はプーチン大統領がウクライナ側からの呼びかけに応じて、隣国ベラルーシにロシアの代表団を送り、ウクライナ側との交渉のテーブルにつく用意があることを明らかにしました。ウクライナを軍事攻勢で追い詰めたところで交渉に臨み、譲歩を迫る可能性もあります。