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脱・ブラック校則!ビジネス視点の“校則改革”、保護者や企業も期待「画期的で素晴らしい」

2024年7月1日 17:15
脱・ブラック校則!ビジネス視点の“校則改革”、保護者や企業も期待「画期的で素晴らしい」

愛知県の高校が、生徒主体の“校則改革”に動き出しました。

“ブラック校則”をはじめ、校則の見直しに対する社会的な関心が高まる現代。愛知県立愛知商業高等学校では、“ビジネスの視点”を取り入れた学びの一環として、全国初となる「オフィスメイクでの学校生活」が、2024年5月10日よりスタートしました。

同校では毎週金曜日に、“オフィスの場にあったカジュアルな服装”を生徒自らが考えて実践する「愛商オフィスカジュアルデー」を実施。オフィスメイクもその取り組みの一環として、原則毎週金曜日に行われています。

全校生徒対象に行っている「学校生活向上アンケート」にて、「ビジネスで役立つオフィスカジュアルにチャレンジできるなら、メイクも許可してほしい」との意見が多く寄せられていたという同校。そんななか、生徒会が提案したのが、“オフィスメイクでの学校生活”でした。

同校によると、生徒会と校長によるミーティングの場で、生徒会が「オフィスカジュアルにチャレンジする生徒をもっと増やしたいので、オフィスカジュアルの生徒がオフィスメイクできるようにしたい。また、オフィスカジュアルと同様、細かな規定は設けず、自分たちでオフィスに合うメイクは何かを探していきたい」と提案。その後、職員会議やPTA役員会、同窓会などに生徒会の思いを伝えたところ、“応援したい”と同意を得ることができ、実施に至ったそう。

“生徒主体”の取り組みという点から、「オフィスメイク」にはアイシャドー禁止などの詳細なルールは設けられていません。本取り組みでは、オフィスで認められているメイクについて授業・外部講師から学び、生徒自らが最適なメイクの在り方を考え実践していきます。

すべての教育活動なかに、“ビジネスの視点”を取り入れている『愛知商業高等学校』。本取り組みについて、『愛知商業高等学校』川口校長は、「現実のビジネス社会では、唯一の絶対解は存在せず、失敗を重ねながらそれぞれの最適解を探し出す必要がある。そうした意味で、オフィスメイクの取り組みでも、細かな規定は設けず、生徒が自ら考え実践できる環境を大切にしていきたい。何でもいいわけではなく、規則を緩くしたわけではない。あくまで商業高校として、ビジネスを学校生活の中で学ぶ視点を大切にしていきたい」と語ります。

「オフィスメイク」への知識を得るため、同校ではさまざまな“学びの機会”を準備。4月に行われた全校集会では生徒会がオフィスメイクに関するプレゼンテーションを実施。どのようなメイクが“正解”か“禁止”かは示さず、ラメ入りとマット系2種類のピンクのアイシャドウを提示し、どちらがビジネスシーンにあっているか周りの生徒を話し合うなどして、オフィスメイクでは自分たちで考えて行動することが大切なことを全校生徒に伝えたそう。

また5月には、名古屋外語・ホテル・ブライダル専門学校の講師たちによる、オフィスメイクの基礎知識を紹介する講座を開催。学びの機会を活用し、生徒たちは「失敗しない眉毛の整え方」や「適切なアイラインの長さ」、パーソナルカラーの知識を得ることで、肌なじみのいいファンデーションを選択することの大切など、オフィスメイクに関する知識を深めているよう。

また校内の図書室には、オフィスメイクを実践する際に参考となる「ビジネスメイクの新ルール」、「メイクの教科書」などの書籍を配置。生徒自らがオフィスメイクを学べる環境が整備されています。

オフィスメイクでの学校生活について、生徒たちからは「社会に出た時のマナーを高校生活でチャレンジできるチャンスなので挑戦したい」、「休日にしているメイクとの差を学べたので、自信をもって社会に出ることができると思った」など声が寄せられており、積極的にオフィスメイクにチャレンジしたいという男子生徒の姿もあるそう。

保護者や企業からも好反響を集めているという「オフィスメイクでの学校生活」。保護者たちからは、「初めは驚いたが、会計、マーケティングの知識やパソコンの操作方法を高校時代から学んでいるから、スムーズに社会で活躍できるのと同様、メイクもきちんと自分で考え学べる機会があるのは、今までと全く異なる発想であり、応援していきたい」など前向きな声が寄せられています。また企業からは、「画期的で素晴らしい取り組みである」と取り組み自体を評価する声も。

学校・生徒・保護者・同窓会・社会がスクラムを組み実現した、“ビジネスの視点”を踏まえた新たな学校生活のルール。生徒主体で考えたルールは“活きた学び”として、卒業後の社会人生活を支える知識となっていくのでしょう。

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