伝統芸能とダンスが融合した不思議な世界「ジョールリを踊る」ダンサーらが阿波人形浄瑠璃を題材に公演【徳島】
現代舞踊やコンテンポラリーダンスのダンサーらが、阿波人形浄瑠璃の演目を題材にした珍しい公演を10月5日に徳島市で行いました。
伝統芸能とダンスが融合した不思議な世界とは。
「日頃は人形浄瑠璃の芸所として名高いこちらのお屋敷。今宵は、坂東十郎兵衛の名を借りて、皆様を幻影の世界にお連れいたしましょう」
徳島市の阿波十郎兵衛屋敷で開かれた公演「ジョールリを踊る」。
様々なジャンルのダンサー3人が、人形浄瑠璃の演目を題材に創作ダンスを披露するものです。
企画したのは、徳島市のバレエスタジオで指導を行っている桧彩香さんです。
桧さんの祖父である檜瑛司さんは舞踊家であるとともに、長年、徳島県内で伝統芸能の調査を行っていました。
(公演を企画した桧彩香さん)
「自分の祖父のこともあり、もともと生まれたときから芸術に携わったりとか、民俗芸能だったりとか、昔から伝わるものだったりに関わってるんですけど、現代のダンスの方と一緒に昔のものも一緒に発展させたいという気持ちがあって」
香取直登さんは、全国で公演を行っているダンスカンパニー「コンドルズ」のメンバーです。
香取さんは以前から桧さんと活動していて、ともに公演することを決めました。
(「コンドルズ」ダンサー・振付家 香取直登さん)
「ちょうど1年前です、去年の10月に会場の下見に来させてもらったときから、この庭園で踊れたらいいなと思ってた」
ダンスは、江戸時代に造られた日本庭園「鶴亀の庭」など、屋外のスペースを広々と使って披露されます。
徳島市でダンススタジオを主宰する東山逸次さんは、クラブミュージックに合わせて踊るハウスダンサーで、世界大会での優勝経験もあります。
以前から桧さんと親交があり、呼びかけに応えました。
(BOUND BOX 東山逸次代表)
「徳島の文化と一緒にコラボするのは初めてで、歴史的なことも勉強するじゃないですか。それがすごい楽しくて。それをどうにか自分の作品に落としこめたら、というイメージでやってきました」
浄瑠璃とダンスが融合した公演は珍しいこともあり、定員100人のチケットは完売。
徳島県外から訪れた人もいました。
(客)
「淡路島です。普段から浄瑠璃は聞いてるんだけれども、また人形はやってるけど、それを生身の人間がどのようにそれを反応して踊られるのかなと、とても楽しみにしてる」
公演では、3つの演目のうちはじめに「義経千本桜」が披露されました。
物語は、源義経の家臣に化けた狐・忠信と義経が愛した静御前によるファンタジー。
静御前が持つ鼓は忠信の親の皮で作られていて、親子の情も描かれています。
(「コンドルズ」ダンサー・振付家 香取直登さん)
「僕の中のストーリーでは、鼓が鳴ったことによって変身がとけて、反射的に狐に戻る。狐の本能と静御前を慕う人間の心との間でどういうふうな振る舞いをするかというのを、自分で楽しみながらやってる」
桧さんが主人公を演じる「伊達娘恋緋鹿子」は、八百屋の娘・お七が愛する吉三のため、火の見櫓の鐘を鳴らす罪を犯してしまう物語です。
桧さんは、人を一途に思う気持ちを体で表現しました。
(公演を企画した桧彩香さん)
「お互い想い合ってるんですけど、どちらかといえば私の方が想いが強いのを表現したくて、お七が吉三を追いかけるというシーンが多かったと思うけど、とにかく人を一途に想う気持ちを一番表現したくて、その人にまっすぐ向かう気持ちというので、今回踊らせていただきました」
(語り手 猫柴絵美さん)
「さあ、最後にお目にかかります物語は『寿二人三番叟』でございます」
「寿二人三番叟」は、祭礼やお正月に天下泰平などを願って舞う演目です。
東山さんは、ハウスダンス特有の素早いステップで祝いを表現しました。
(BOUND BOX 東山逸次代表)
「祝福というか、とにかくハッピーな作品だと思うので、お祝い事というか、何かを農産物だったりを祝うとか、そういうポジティブな感じがすごくあって。そういう気持ちをこめて構築しました」
(客)
「素晴らしかった。違うもののコラボは面白い」
「景色とか踊りとか、それぞれのキャラクターとかがすごくたってて、すごくきれいだった」
(公演を企画した桧彩香さん)
「(伝統芸能は)ルーツがあるので、そこはやっぱりきちんと大事にしつつ、自分たちが思う芸術だったりをどんどん生み出していけたらいいなというのが一番大きい。徳島の良さとか日本の良さを、どんどん発掘できて、発展させられるような人になれればいいかなって」
徳島の伝統芸能がダンサーの手で後世に伝えられ、さらに新たな魅力が生まれるかもしれません。
伝統芸能とダンスが融合した不思議な世界とは。
「日頃は人形浄瑠璃の芸所として名高いこちらのお屋敷。今宵は、坂東十郎兵衛の名を借りて、皆様を幻影の世界にお連れいたしましょう」
徳島市の阿波十郎兵衛屋敷で開かれた公演「ジョールリを踊る」。
様々なジャンルのダンサー3人が、人形浄瑠璃の演目を題材に創作ダンスを披露するものです。
企画したのは、徳島市のバレエスタジオで指導を行っている桧彩香さんです。
桧さんの祖父である檜瑛司さんは舞踊家であるとともに、長年、徳島県内で伝統芸能の調査を行っていました。
(公演を企画した桧彩香さん)
「自分の祖父のこともあり、もともと生まれたときから芸術に携わったりとか、民俗芸能だったりとか、昔から伝わるものだったりに関わってるんですけど、現代のダンスの方と一緒に昔のものも一緒に発展させたいという気持ちがあって」
香取直登さんは、全国で公演を行っているダンスカンパニー「コンドルズ」のメンバーです。
香取さんは以前から桧さんと活動していて、ともに公演することを決めました。
(「コンドルズ」ダンサー・振付家 香取直登さん)
「ちょうど1年前です、去年の10月に会場の下見に来させてもらったときから、この庭園で踊れたらいいなと思ってた」
ダンスは、江戸時代に造られた日本庭園「鶴亀の庭」など、屋外のスペースを広々と使って披露されます。
徳島市でダンススタジオを主宰する東山逸次さんは、クラブミュージックに合わせて踊るハウスダンサーで、世界大会での優勝経験もあります。
以前から桧さんと親交があり、呼びかけに応えました。
(BOUND BOX 東山逸次代表)
「徳島の文化と一緒にコラボするのは初めてで、歴史的なことも勉強するじゃないですか。それがすごい楽しくて。それをどうにか自分の作品に落としこめたら、というイメージでやってきました」
浄瑠璃とダンスが融合した公演は珍しいこともあり、定員100人のチケットは完売。
徳島県外から訪れた人もいました。
(客)
「淡路島です。普段から浄瑠璃は聞いてるんだけれども、また人形はやってるけど、それを生身の人間がどのようにそれを反応して踊られるのかなと、とても楽しみにしてる」
公演では、3つの演目のうちはじめに「義経千本桜」が披露されました。
物語は、源義経の家臣に化けた狐・忠信と義経が愛した静御前によるファンタジー。
静御前が持つ鼓は忠信の親の皮で作られていて、親子の情も描かれています。
(「コンドルズ」ダンサー・振付家 香取直登さん)
「僕の中のストーリーでは、鼓が鳴ったことによって変身がとけて、反射的に狐に戻る。狐の本能と静御前を慕う人間の心との間でどういうふうな振る舞いをするかというのを、自分で楽しみながらやってる」
桧さんが主人公を演じる「伊達娘恋緋鹿子」は、八百屋の娘・お七が愛する吉三のため、火の見櫓の鐘を鳴らす罪を犯してしまう物語です。
桧さんは、人を一途に思う気持ちを体で表現しました。
(公演を企画した桧彩香さん)
「お互い想い合ってるんですけど、どちらかといえば私の方が想いが強いのを表現したくて、お七が吉三を追いかけるというシーンが多かったと思うけど、とにかく人を一途に想う気持ちを一番表現したくて、その人にまっすぐ向かう気持ちというので、今回踊らせていただきました」
(語り手 猫柴絵美さん)
「さあ、最後にお目にかかります物語は『寿二人三番叟』でございます」
「寿二人三番叟」は、祭礼やお正月に天下泰平などを願って舞う演目です。
東山さんは、ハウスダンス特有の素早いステップで祝いを表現しました。
(BOUND BOX 東山逸次代表)
「祝福というか、とにかくハッピーな作品だと思うので、お祝い事というか、何かを農産物だったりを祝うとか、そういうポジティブな感じがすごくあって。そういう気持ちをこめて構築しました」
(客)
「素晴らしかった。違うもののコラボは面白い」
「景色とか踊りとか、それぞれのキャラクターとかがすごくたってて、すごくきれいだった」
(公演を企画した桧彩香さん)
「(伝統芸能は)ルーツがあるので、そこはやっぱりきちんと大事にしつつ、自分たちが思う芸術だったりをどんどん生み出していけたらいいなというのが一番大きい。徳島の良さとか日本の良さを、どんどん発掘できて、発展させられるような人になれればいいかなって」
徳島の伝統芸能がダンサーの手で後世に伝えられ、さらに新たな魅力が生まれるかもしれません。
最終更新日:2024年10月17日 11:53