ウクライナ情勢が緊迫する中、日本政府は１７日、今月予定していた岸田外相のロシア訪問を延期すると発表した。

　岸田外相は、当初、今月下旬にモスクワで開かれる予定だったＧ８（＝主要８か国外相会合）にあわせてロシアを訪問し、ラブロフ外相と会談する予定だった。しかし、ロシアによるクリミア編入を受け、Ｇ８外相会合が中止になるなど、ロシアと欧米各国の対立が激しくなっていることから、ロシア訪問を延期することにしたもの。

　安倍政権は、ロシアとの間で、北方領土問題の解決に強い意欲を示しているが、今回は欧米各国に足並みをそろえることを重視した形。

　一方、外務省幹部は、この決定が今年秋に予定されているプーチン大統領の訪日に「否定的な影響を与えるものではない」と話している。