陸自が大規模組織改編 “日本版海兵隊”も
陸上自衛隊は27日、大規模な組織改編を行った。全国の部隊の指揮統制を一本化する「陸上総隊」や、“日本版海兵隊”とも呼ばれる「水陸機動団」などが新たに発足した。
小野寺防衛相「陸上自衛隊はわが国を取り巻く安全保障環境に即し、大規模な組織改編を進めておりますが、陸上総隊・水陸機動団はこれらを象徴するものです」
「陸上総隊」の新設は、これまで全国5つの地域の「方面隊」に分散していた部隊の指揮統制機能を一本化することで、地域をまたぐ有事への対応を迅速にする狙いがある。
また、長崎県の相浦駐屯地に発足する「水陸機動団」は、離島防衛のための専門部隊で「日本版海兵隊」との位置づけ。中国の公船が領海侵入を繰り返す尖閣諸島など南西諸島の防衛力を強化するために作られた。
部隊の輸送手段としては、輸送機「オスプレイ」を今年秋に佐賀空港に配備する計画。
しかし、オスプレイの配備をめぐっては、先月の陸上自衛隊のヘリ墜落事故により地元との調整が難航している。防衛省では、一時的に千葉県の木更津駐屯地に配備する方向で検討しているが、水陸機動団は発足早々、運用への影響が懸念されている。