アメリカのトランプ大統領は２４日、来月１２日に予定されていた米朝首脳会談を中止すると表明した。

ロシアを訪れている安倍首相は記者団に対して「トランプ大統領の判断を支持する」と述べた。

安倍首相「米朝首脳会談が実施されなくなったことは残念ではありますが、今回のトランプ大統領の判断を尊重し支持します」

その上で安倍首相は「大切なのは、核・ミサイル問題や拉致問題が実質的に前進する機会となる首脳会談にすることだ」と強調した。

外務省幹部も「首脳会談は成果がなければ意味がないから、良かったんじゃないか。アメリカがぶれなかったということだ」と語っている。

その一方で、政府内には「また弾道ミサイルが飛ぶような事態に後戻りすることもあるかもしれない」との警戒感も出ている。

また、首相官邸には、米朝首脳会談がうまくいくことを前提に、拉致問題の解決に向けた日朝首脳会談を模索する動きも出ていた。

官邸関係者は「まだまだ駆け引きは続く。推移を冷静に見極めて、戦略を立てて行かないといけない」と話している。