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ピリピリした雰囲気も…「令和」決定舞台裏

2019年4月1日 18:50
ピリピリした雰囲気も…「令和」決定舞台裏
政府は1日、新たな元号を「令和」と決め、発表した。徐々に明らかになってきた衆院議長公邸でのやり取りなど、首相官邸前から菅原薫記者が最新情報を伝える。

衆参正副議長への説明をめぐっては、事前に一悶着(ひともんちゃく)あった。政府側が秘密の保持のため、有識者や閣僚と同じく、携帯電話を預けたり、部屋で待機したりすることを求めたのに対して衆議院の赤松副議長が、「情報を漏らすのを前提としている」として失礼だと反発していた。

それを大島議長が取りなし、1日、衆議院議長公邸で説明の場がもたれた訳だが、その冒頭、赤松副議長は政府側に謝罪と撤回を求めたという。これに対し菅官房長官は、赤松さんの「おっしゃる通りです」と秘密保持の求め方について謝罪して撤回したという。

ずいぶんピリピリした空気で説明が行われていたようだが、そこから先は、和やかな雰囲気だったという。正副議長からは、今回の「令和」の出典が梅の花を歌ったものであることから、今はいいけど、冬はどうなんだろうというような意見、質問も出たという。

また、意見聴取のあとは議長公邸で昼食をとりながら菅長官の発表を待ったそうだが、赤坂の料亭からの仕出しで肉もついた春らしいメニューだったそうだ。

一方、今回の「令和」の考案者や出典に注目が移ってきている。これまでの取材を振り返ってみると、ある政府関係者は、去年8月時点で、「万葉集」の可能性に言及していて、その頃から「万葉集」を出典の候補の一つに考えていたとみられる。

248番目の元号となった「令和」。1日午後1時すぎ、正式に公布されている。