総理は回復?会見で新「コロナ対策」発表へ
健康不安が指摘されている安倍総理大臣ですが、28日にも記者会見を開く見通しであることがわかりました。自らの体調について語るのか気になりますが、これまでに分かってきたことをお伝えします。
■体調戻る?政府関係者「かなり元気になった」
安倍総理は、28日にも記者会見を開く見通しです。
26日午前11時前に総理が官邸に入った際の様子を見ると、マスクをしているため表情ははっきりとわかりませんが、足取りがいつもより重いということはありませんでした。出邸の時間は通常より遅めですが、午後の予定はびっしりで、通常通りの公務に戻っています。
西村経済再生担当大臣は26日、総理の体調について次のように答えました。
「昨日も(安倍首相と)お会いしましてお話をしましたけれども、昨日は非常に元気で、と言っていいのかどうかあれですけど、まあ普段と変わりない様子でさまざまご指示もいただいたところでありますので」
政府関係者からも
「2週間前とかと比べたらかなり元気になった」
「この数日は調子が良い。週末に色々な情報が出ていたが総理は笑っていた」
「大丈夫っていうか…良くなってきている」
このように、25日、26日と総理周辺からは総理の体調はよくなっているという声が増えています。実際現場で取材している記者も、見た感じは元気になっていると感じる、とのことでした。
28日に会見を開けば、官邸での記者会見はしばらくぶりになります。
8月6日と9日に広島、長崎で短い会見をしているのですが、官邸で行った会見は6月18日までさかのぼります。それ以前は、コロナの感染が拡大していることがあり、2月以降は月に1~3回のペースで会見していました。
総理は2週続けて大学病院に入りましたが、24日に病院から官邸に帰ったとき、検査内容について改めて説明する意向を示していたため、会見で健康状態について質問されれば答えるのではないかとみられています。
■会見で新しい「コロナ対策」を発表予定
そして、総理はこの会見で、新型コロナ対策の新しいパッケージも発表する予定です。
政府関係者によると、その内容の一部は「日本に在留資格のある外国人の再入国の緩和」。日本から1度出て戻ってくるビジネスマンや、留学生などを想定しています。
次に、「新型コロナを受け入れた病院の支援や検査体制の充実」も発表されるのではと言われています。特に、抗原検査と唾液を使った検査の充実に予算を割く方針です。
抗原検査と唾液の検査ですが、なかなか活用は広がっていないのが実情です。
抗原検査はPCR検査と同じく「いま感染しているかどうか」を判断するためのもの。PCR検査との違いはいわゆる迅速検査で、約30分で結果が出ます。 5月に保険適用され、疑いのある人は原則負担なしで受けることができます。ただ、東京都によると検査の中で抗原検査がしめる割合は約1割にとどまっています。
一方、唾液検査は、検査に使う検体の採取に唾液を用います。多くの検査は、鼻の奥の粘液を採取する方法ですが、それに比べて唾液は自分で採取できるため、医師らの感染リスクが軽減されるというメリットがあります。 東京都では唾液検査が1日に1000件超える日もあり、増加傾向だといいます。これから冬場のインフルエンザ流行や、2021年のオリンピック開催を見据えて、政府は抗原検査や唾液検査を充実させたい考えです。
■GoToトラベル 東京を追加?
そして、GoToトラベルキャンペーンにも新たな動きが出ています。
国土交通省によると、7月27日から8月20日にGoToトラベルを宿泊で利用した人は、約420万人だったことがわかりました。これに対して赤羽国土交通大臣は「新幹線や航空機の利用状況を踏まえると、相当利用された実績が低かった」
お盆の期間も含まれているためもっと増えてもよさそうだったのですが、鉄道や航空の利用は2019年の7~8割減ということです。遠距離の移動よりマイカーで近場の人が多かったと分析しています。
そして、この420万人に東京は含まれていなかったわけですが、GoToトラベルの東京除外について公明党の山口代表は「東京も加えてGoToトラベルの可能性も検討していただきたい」と言及しています。
東京追加について26日、菅官房長官も「東京は人口規模も多くホテルや旅館にとってプラスの効果が大きいのではないか」と述べ、政府は感染状況を分析した上で9月に判断したいとしています。
安倍総理は28日にも会見を開く見通しですが、持病の潰瘍性大腸炎を抱えていて、これが悪化して治療しているという見方もあります。また、もっと深刻な病気だという憶測も飛び交っています。会見が開かれたら、総理自身が体調についてどのように説明するのでしょうか。注目されます。
(2020年8月26日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)