中国籍スタッフの不適切発言 総務省、NHKに行政指導
NHKのラジオ国際放送などで先月、中国籍の外部スタッフが沖縄県の尖閣諸島について「中国の領土」と述べるなど不適切な発言を行った問題で、総務省は11日、NHKに対して行政指導を行いました。
総務省は、今回の事案ではNHKが自ら定めた番組基準に抵触する放送を行ったとして、「国際放送を担う公共放送としての使命に反する」と指摘しました。
その上で、「放送事業者は、放送番組の編集の基準を定め、これに従って放送番組の編集をしなければならない」と定めた放送法第5条第1項に抵触するとして、NHKに対して「今後、このようなことがないよう注意する」とした行政指導を行いました。さらに総務省は、NHKに対して、今後は再発防止策の徹底と、その遵守状況を公表するよう求めました。
一方、NHKは行政指導を受けて「今回の事案は、放送法で定められた担うべき責務を果たせなかったという極めて深刻な事態であり、重く受け止めています。再発防止策を確実に行い、国際放送に関するガバナンスを強化するとともに、NHK全体において、放送の自主自律の堅持とリスク意識の向上を図り、説明責任を果たしながら、視聴者・国民のみなさまから負託された公共放送の使命を果たしてまいります」とコメントしました。