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都内で3年ぶり「はしか」確認……感染者3人の共通点は「のぞみ50号」9号車 “最強”の感染力と予防策は?

2023年5月17日 10:37
都内で3年ぶり「はしか」確認……感染者3人の共通点は「のぞみ50号」9号車 “最強”の感染力と予防策は?

ウイルスの中で最も強い感染力があると言われるはしかが、都内で3年ぶりに確認されました。感染した3人は4月下旬、同じ新幹線の同じ車両に乗り合わせていました。空気感染するため手洗いやマスクだけでは防げず、一番有効な対策は予防接種といいます。

■インドから帰国の男性から感染か

有働由美子キャスター
「都内では3年ぶりに、はしかが確認されました。厚生労働省が16日に注意を呼びかけました。これまでに感染が確認された男女3人は面識がなかったとみられる一方で、ある共通点がありました」

「同じ新幹線の同じ車両に乗っていました。4月23日、新神戸から東京に向かう『のぞみ50号』の9号車です。3人のうち茨城在住の30代男性は、乗車の9日前にインドから帰国し、その後はしかを発症しました。東京都は、この男性から2人に感染したとみています」

■先進国では1000人に1人が死亡

有働キャスター
「偶然、同じ車両に乗り合わせるだけで感染するというのは、すごい感染力です」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「はしかは、発症している人と同じ空気を吸うだけで感染することがあり、ウイルスの中で感染力が最も強いと言われています。空気感染するため、手洗いやマスクだけでは予防できません」

「都内にある『いとう王子神谷内科外科クリニック』の伊藤博道院長によると、例えば列車に乗って数回せきをすると、座席が離れていたとしても、同じ車両にいるだけで感染する恐れがあるといいます」

「感染すると風邪のような症状が出ます。39℃以上の高熱と発疹が現れ、死に至ることもあります。先進国では1000人に1人が死亡しています。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症するということです」

■病院で抗体検査、ワクチン接種も可能

有働キャスター
「予防はどうすればいいですか?」

小野委員
「一度発症したら免疫が一生持続すると言われていますが、一番有効な予防法は予防接種です。過去に2回予防接種をしていれば、感染リスクが大幅に下がると言われています。ただ、2000年4月2日より前に生まれた方は注意です」

「定期接種としてワクチン接種の機会が1回しかなかった、または定期接種の機会がなかった人となります」

有働キャスター
「私もですが、落合さんもその世代ですよね? 予防接種しましたか?」

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「感染したことはないはずですが、予防接種はちょっと記憶がないので、親に聞いてみます」

有働キャスター
「(予防接種したか)確認できない、覚えていないという方は多いと思います。心配な方はどうしたらいいでしょうか?」

小野委員
「伊藤院長によると、病院で抗体検査を受けることで免疫があるかないか調べられますし、免疫が足りなければワクチンを打つことも可能です。まずはかかりつけの医師などに相談してほしい、ということです」

■事前に保健所や医療機関に電話連絡を

有働キャスター
「もし『はしかかも』と思う状況や症状が現れたら、非常に感染力が強いのでいきなり病院に行かず、必ず事前に保健所や医療機関に電話連絡して指示に従うようにしてください。公共交通機関などの利用も避け、感染を広げないよう注意をお願いします」

(5月16日『news zero』より)