転んでケガ→コロナ陽性の70代男性、搬送に「35時間47分」 東京の陽性者「5時間以上待ち」急増
ケガをした新型コロナウイルスの陽性者が、救急搬送に35時間以上かかったケースが東京でありました。整形外科も同時に診療できる先を探すのに難航しました。東京では5時間以上待つケースが急増。各地で病床使用率が悪化する中、ケガにも注意が必要です。
有働由美子キャスター
「ある新型コロナの陽性者が、病院に搬送されるまでに35時間47分かかったケースがありました。つまり、約1日半になります。東京消防庁によると、今までで最も長い待ち時間になります。何があったのでしょうか?」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「35時間以上待つことになったのは70代の男性です。外で歩いている時に転んでしまい、一度都内の医療機関に搬送され、入院が必要と判断されました。そこでPCR検査を受けたところ陽性だったため、コロナ患者の入院に対応する別の病院への搬送が決まりました」
「ところが、整形外科と新型コロナの両方を診療できる医療機関を見つけるのに時間がかかり、35時間47分も待つことになったということです」
有働キャスター
「新型コロナと分かるとこういう対応もあるということですが、人ごとではないですね」
小栗委員
「東京消防庁によると、救急搬送された新型コロナの陽性者のうち、5時間以上待ったという人が6月はゼロだったのに対し、『第7波』に入ったとされる7月から急増しています。8月に入ってからも88件とかなり多いです」
有働キャスター
「東京だけで起こり得るわけではないですよね」
小栗委員
「その通りです。11日午後9時時点の病床使用率は東京で59.2%ですが、神奈川では96.9%です。愛知81.7%、大阪66.1%、福岡76.7%、沖縄89.6%と、多くの地域で埋まってきていて、厳しい状況となっています」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「週末(長野・上田市の)菅平に行きますが、高校生の(ラグビー)合宿中、例年にも増してケガが少ないことを祈っています。いろんなチームのキャプテンを集めたワークショップを考えていましたが、今回見送りました。今は医療に配慮が必要だなと思っています」
有働キャスター
「救急車を呼ぶほど苦しい時に『待つ』というのは本当につらいと思います。11日からお盆休みという方も多いと思いますが、新型コロナにも、ケガにも熱中症にも注意していただきながら、楽しく過ごしてください」
(8月11日『news zero』より)