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第一原発で津波10m超、東電が08年試算

2011年8月25日 8:41
第一原発で津波10m超、東電が08年試算

 「東京電力」は24日、福島第一原子力発電所で設計時の想定を大幅に上回る高さ10メートル以上の津波が来るおそれがあると試算していたことを明らかにした。

 この試算は、東京電力が08年に行ったもので、福島県沖でマグニチュード8.3クラスの地震が起きたと想定している。この場合、福島第一原発の津波の高さは10メートルを超え、設計時の想定である5.7メートルを大幅に上回るおそれがあるとの結果が得られた。また、場所によっては津波が15メートルの高さまで駆け上がるとする試算も出ていた。しかし、この試算は東日本大震災の4日前まで国に報告されず、津波対策の強化にも生かされなかった。

 東京電力は「試算の信頼性を評価する必要があり、すぐに反映できるものではなかった」などと説明している。