自衛隊の陸・海・空の各部隊を一元的に指揮する常設組織「統合作戦司令部」新設のための自衛隊法などの改正案が、10日の参議院本会議で可決・成立しました。

統合作戦司令部は、今年度末に240人規模で発足する予定で、陸・海・空の各部隊の一元的な指揮に加え、宇宙やサイバー、電磁波などの領域の統合作戦も担います。

この「統合作戦司令官」が、これまでは制服組トップの統合幕僚長が担ってきた在日米軍との調整や現場の部隊の指揮を担当し、統合幕僚長は、防衛大臣などの補佐に専念するという役割分担になります。

成立に先立ち、木原防衛大臣は会見で「同盟国、同志国の司令部との情報共有や運用面での協力を一元化できるため、統合運用の実効性が向上する」と意義を説明しました。

先月の日米首脳会談では、自衛隊と米軍の部隊連携をより円滑にするため、それぞれの部隊の指揮・統制を向上させることで合意していました。