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小林製薬“紅麹サプリ”影響広がる 健康被害の原因は「プベルル酸」か?【バンキシャ!】

2024年4月1日 10:28
小林製薬“紅麹サプリ”影響広がる 健康被害の原因は「プベルル酸」か?【バンキシャ!】
小林製薬の紅麹原料が入ったサプリをめぐる問題では、100人以上が入院し5人が亡くなる事態に。健康被害との関連が疑われる“未知の成分”は「プベルル酸」という物質である可能性が…。その正体とは?影響はどこまで広がるのか――【バンキシャ!】

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30日、バンキシャ!は山梨県南アルプス市へ。訪ねたのは、創業147年の酒造会社。見せてくれたのは…

太冠酒造 大澤慶暢 社長
「麹の甘酒です」

薄いピンクに色づいた甘酒。原材料の欄には「紅麹」の文字が。小林製薬の紅麹が着色に使われているという。

太冠酒造 大澤慶暢 社長
「月曜日、25日に朝一で小林製薬さんに問い合わせたところ、大至急、出荷した商品は回収してくださいということで。消費者第一ですから、消費者の方々にご迷惑をおかけしてはいけないという思いで動きました」

紅麹を使用していたのは、この甘酒の1種類だけ。慌てて、約50本を回収したという。しかし、同じ日の午後…

太冠酒造 大澤慶暢 社長
「うちで使っている紅麹は種類が違いますと。危険な物質は入っていませんと言われました。一安心しました」

今後、小林製薬から安全証明書が届く予定だが、回収した分は廃棄するという。

太冠酒造 大澤慶暢 社長
「丹精こめて造ったものが、こういうことで回収せざるを得ない、また廃棄せざるを得ないってなると、本当に悲しい思いです」

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影響が広がり続ける“小林製薬の紅麹”問題。これまで、健康被害の原因は“未知の成分”とされてきたが、29日、小林製薬の会見で明らかになったのは…

小林製薬 梶田恵介 食品カテゴリー長
「我々が分析して解析したものとの合致性が高い成分が“プベルル酸”」

――プベルル酸とは、いったいどんな物質なのか?

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31日、和歌山県紀の川市にある小林製薬の子会社の工場では…

記者
「厚生労働省の担当者らが小林製薬の和歌山工場へ立ち入り検査に入ります」

30日には、紅麹原料を製造していた大阪工場にも検査が。当時の製造状況について確認したとみられる。

29日の会見で突如浮上した、プベルル酸。青カビから生成され、毒性が非常に高いが、腎臓への影響はわかっていないという。

問題となっている小林製薬のサプリ「紅麹コレステヘルプ」を2023年12月からおよそ4か月間、飲んでいた人は不安を感じていた。見せてくれたのは、小林製薬から送られてきたという「使用中止のお願い」と書かれたメール。通信販売事業の責任者からだった。

サプリを飲んでいた女性(2023年12月~3月まで)
「驚きを隠せなかったです。これは飲んではいけないものなんだと…。短い期間ではありましたけれども、毎朝必ず3粒飲んでいたものなので。内臓に影響が出ているんじゃないか…」

去年6月から半年間、問題のサプリを飲んでいたという女性は、むくみや頻尿、激しいけん怠感の症状があったため、28日に検査をうけた。来月4日に結果がでるという。

バンキシャ
「プベルル酸って知ったとき、どういうふうに感じましたか?」

サプリを飲んでいた女性(2023年6月から半年間)
「怖いしかないです。例えば菌なり、なんとか酸ですって言われたって、発生したって言われたってわからない。私がもし健康被害にあっていたら健康を返してって言いたい」

健康被害との関連が疑われる“プベルル酸”について、バンキシャ!は病原体の研究などを行う専門家に聞いた。微量のプベルル酸をマウスに皮下注射した実験で、こんな結果がでたという。※北里大研究者らの論文による

長崎大学大学院 北 潔 教授
「5匹のマウスにこの実験をして、そのうち4匹が3日までの間に死亡したと。ほ乳類の体にとってやはり有害なものだと」 

人体に深刻な影響を与える可能性もあるという。一方で…

長崎大学大学院 北 潔 教授
「専門家の中でもこの物質に関していろんな情報をお持ちの方は少ない。非常に珍しい天然化合物」

――ではなぜ、そのような物質が、紅麹の原料に含まれていたのか?

長崎大学大学院 北 潔教授
「非常に複雑な天然物で、しかも量的にも簡単に入手できるようなものではないっていう場合には、なかなか人為的な混入は考えにくいなと。工場のどこかで青カビがかなり発生していて、培養するときのお水に入ったとかですね。なんかそういうことの方がリーズナブル(合理的)じゃないかなと」

*3月31日放送『真相報道バンキシャ!』より