×

O157感染拡大防げ!私たちにできること

2017年9月13日 18:30
O157感染拡大防げ!私たちにできること

 埼玉県と群馬県の総菜チェーン店でポテトサラダなどを食べた客からO157が検出された問題で、新たに3歳の女児が感染し、死亡していたことが分かった。この問題で死者が出るのは初めて。感染拡大を防ぐため、私たちにはできることは?

 この問題で群馬県前橋市13日午後に会見した。

 亡くなったのは東京都に住む3歳の女児で、先月、家族と群馬県へ行った際に総菜を食べたという。

 女児は、先月11日に調理・販売されたタケノコの炒め物やエビの炒め物などを食べていたという。その後、食中毒の症状を訴えて東京都内の病院に入院し、今月上旬に亡くなったという。

 問題が最初に判明したのは、埼玉県熊谷市にある「でりしゃす」系列の2つの店舗だった。先月、総菜店で買ったポテトサラダを食べた計10人が相次いで食中毒の症状を訴え、O157が検出された。

 さらに群馬県の前橋市と伊勢崎市の2店舗でも、ポテトサラダやコールスロー、セロリのマリネなどを食べた客計12人からO157が検出された。

 この問題で高崎市は先月、サラダの製造元の工場などを立ち入り検査しているが、O157は検出されなかった。

 しかし、この後、「でりしゃす六供店」では、複数のサラダで総菜をよそうトングを使い回していたことなども判明したため、前橋市は衛生管理に問題があるとみて、この店舗に3日間の営業停止を命じていた。

 その後も総菜店は全ての店舗で自主休業していたが、サラダ作り専用の部屋を設けたり、加熱していない商品はパック売りにしたりする対策をとった上で今月7日に営業を再開した。

 今年はこの件以外でもO157が猛威を振るっている。厚労省によると、先月14日からの1週間でO157に感染した患者は全国で144人と過去5年間で最も多くなっているので、今年は特に注意が必要だ。


■手洗い・加熱 徹底を

 今回は幼い子どもが亡くなるという大変ショッキングな事態を招いた。総菜を買う側にとっては自衛のしようがなく、業者側にあらためて徹底した衛生管理を求め、自治体がしっかりチェック機能を果たすことを求めたいと思う。

 家庭でできる予防策もある。うがい・手洗いはもちろんのこと、生肉を調理した手や指、包丁・まな板など調理器具を洗浄・消毒することや、生肉を十分加熱することも重要だ。

 これから涼しくなるが、油断することなく、予防しなければならない。