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ノーベル物理学賞に米研究者3人

2017年10月3日 18:58

 ことしのノーベル物理学賞に、世界初の「重力波」の観測に貢献したアメリカの研究者3人が選ばれた。新たな天文物理学の幕開けとも称えられる今回の偉業には、多くの日本人も貢献していた。

 物理学賞の受賞が決まったのは、おととし9月、世界で初めて重力波を観測したアメリカの重力波観測施設「LIGO」を率いる研究者で、アメリカ国籍のレイナー・ワイス博士、キップ・ソーン博士、バリー・バリッシュ博士の3人。

 重力波は、ブラックホールなど重い天体が合体した時などに発生する「時空のさざ波」で、物理学者のアインシュタインが約100年前にその存在を予言していた。

 今回、重力波が直接、観測されたことで、今後、ブラックホールの正体や宇宙誕生の謎の解明につながると期待されている。

 また、重力波を捉えたアメリカの観測施設では、多くの日本人も装置の開発や研究に携わっていて、今回の快挙に貢献している。日本でも、岐阜県に建設された重力波観測施設KAGRAが早ければ来年にも本格稼働する予定で、新たな重力波天文学の発展が加速するとみられている。