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物理学賞に米研究者3人 日本人も貢献

2017年10月4日 1:52

 今年のノーベル物理学賞に、世界初の「重力波」の観測を率いたアメリカの研究者3人が選ばれた。新たな天文物理学の幕開けともされる今回の快挙には、多くの日本人も貢献していた。

 物理学賞の受賞が決まったのは、2015年9月に世界で初めて重力波を観測したアメリカの重力波観測施設「LIGO」を率いる研究者で、アメリカ国籍のレイナー・ワイス氏、キップ・ソーン氏、バリー・バリッシュ氏の3人。

 重力波は、ブラックホールなど重い天体が合体したときなどに発生する「時空のさざ波」で、直接観測されたことで、初期宇宙の様子の解明などにつながると期待されている。

 今回の初観測には日本人研究者も貢献していて、受賞決定に喜びの声をあげている。

 LIGO・新井宏二上級研究員「自分の装置が検出に直接貢献できたのが、研究者として感無量です」

 LIGOで装置開発に携わった和泉究さん「皆さんの努力が何十年も脈々と続いて、最終的に結実したというのは感動です。もうすごい誇りに思います。人生のハイライトですね」

 日本でも、岐阜県に建設された重力波観測施設「KAGRA」が早ければ来年の観測開始を目指していて、重力波天文学の発展が加速すると期待されている。