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「廃線」鉄道活用 人気スポット続々

2018年5月21日 19:43
「廃線」鉄道活用 人気スポット続々

人々の移動の足としての役目を終え「廃線」となった鉄道。しかし、そんな廃線が今、意外な形で注目されている。各地で廃線を活用した人気スポットが続々と登場している。その魅力とは――

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空港から車で約2時間、宮崎県にある高千穂駅。平日の午前中とは思えないにぎわいを見せる。その訳はカートに乗って2008年に全線廃止となった高千穂線に乗車する気分が味わえるため。廃線路を走る30分ほどの旅、横目には壮大な山々を眺め、新緑の中を走り抜けるなど大自然を満喫。

通過する2つのトンネルの天井を色鮮やかにライトアップする演出も用意されていて、異空間を旅するような気分が高まる。そして旅のクライマックスは、かつて東洋一高いとされていた「高千穂鉄橋」。鉄橋から見下ろす絶景。その高さはなんと105メートル、大阪の通天閣とほぼ同じ高さという鉄橋の上に約5分間停車する。床をガラス張りにするなど、細かい演出も功を奏し、世代を問わず多くの人が訪れる観光地に生まれ変わった。

高千穂あまてらす鉄道・斉藤拓由さん「お客様はありがたいことに今増えている状態で、昨年度は4万1000人くらい」

■全国各地で広がりを見せる「廃線跡の活用」

こうした「廃線跡の活用」は実は全国各地で広がりを見せている。岐阜県では神岡鉄道の廃線路の上を自転車で走る「レールバイク」が人気に。東北・秋田県にも廃線を利用した施設が誕生し、注目されている。

2009年に全線が廃止となった「小坂線」。その実際の線路を利用し、貴重な体験ができる。運転方法をしっかりと学び、自らの手で列車を加速させ、ブレーキをかけ停車。実際に使われた線路の上でディーゼル機関車を運転できる体験だ(1回5000円 ※別途入場料 実施日は要確認)。

このパークの魅力は他にも。東京から来たカップルのお目当ては2014年3月、惜しまれながら引退した寝台特急「あけぼの」。「ブルートレイン」の愛称で長年親しまれてきたこの列車に、宿泊できるという特別な体験(B寝台個室:3780円 金土、夏休み期間限定)。さらには地元の業者に依頼し、限定駅弁を販売するなど、地域を巻き込んだ取り組みも実施。

役目を終えた「廃線跡」が地域を盛り上げる存在として今注目されている。