石破首相 ペルーで中国・習主席と初会談 トランプ氏との会談は米側「就任前は難しい」
APEC首脳会議にあわせペルーを訪問している石破首相は中国の習近平国家主席と初めての会談を行いました。
石破首相「非常にかみ合った意見交換であったというのが私の印象であります。課題と懸案を減らしていく、そして協力と連携を増やしていくというために互いに取り組んでいきたい」
会談で両首脳は「戦略的互恵関係」の推進を確認しました。
また、両首脳は福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐる日本産水産物の輸入再開について、これまでの合意事項を実施することも確認したということです。
再開の時期については習主席から具体的な発言はありませんでしたが、石破首相は「習主席が言及したことは非常に重い」と手応えを語りました。習主席からは日本産牛肉などの輸入再開についても言及があったということです。
また、会談で石破首相は中国・深センで起きた日本人男児殺傷事件に触れ、中国に滞在する日本人の安全確保を求めました。これに対し習主席は「日本人を含むすべての外国人の安全を確保する」と応じたということです。
外務省幹部は「収穫の多い会談だった」として一定の成果が出たとの認識を示しています。
一方、今回の南米訪問にあわせた石破首相とトランプ次期大統領との会談をめぐり、アメリカ側が日本側に対して「就任前の会談は難しい」と会談に応じない考えを伝えてきたことがわかりました。
日本政府はアメリカへの働きかけを続ける方針ですが、複数の政府関係者が「今回の会談実現は難しい」との認識を示しています。